税金を安くするためには、ほとんどの場合がお金を消費します。
やり方を間違えると、資金繰りが悪化したり、生活が困窮してしまいます。
(赤字にすれば、確かに税金は減りますが…)
経費を増やす節税
税金を減らす一つの方法に、経費を増やすことがあります。
経費が減る → 利益が減る → 税金が減る という流れです。
この場合では、税金が減る以上にお金が減ってしまいます。
お金を稼ぐために仕事をしているのに、税金が払いたくないからと必要以上にお金を減らしてしまっては、本末転倒です。
もし決算対策で経費を使うのであれば、
・今年の着地点がはっきりしている
・お金にも余裕がある
・それを買うことで仕事のモチベーションが上がる
といったものへ投資していきましょう。
将来に備える節税、先送りする
節税のもう一つのパターンが将来に備える場合です。
代表例が、小規模企業共済です。
掛金の全額が所得控除(いわゆる経費みたいなもの)になって税金が少なくなるとともに、
将来のお金を積み立てることができます。
この小規模共済での節税にも欠点はあります。
まずひとつにお金を減らしてしまうことです。
小規模共済を掛けていることで、生活が困窮してしまっては元も子もありません。
掛金の減額はできるもののデメリットもあります。
将来にわたって払い続けなければならないということも忘れずに。
また、このお金は将来のための積み立てなので、その払ったお金は自由に使えません。
資金がロックされてしまいますので、当然ながら資金繰りに充てることはできません。
そして、解約してしまうと元本割れを起こすこともあります。
倒産防止共済掛金、生命保険、国民年金基金、イデコについても同様です。
このパターンの節税の特徴は、
・簿外にお金がたまるが、ロックされて自由に使えるわけではない
・解約の仕方を誤ると、お金が減ってしまい逆効果
・出口も大事(入金時には課税の対象になります)
です。
お金を減らさない節税
優遇措置を利用する
税金の計算をする場合、優遇措置というものも用意されています。
例えば、個人事業主であれば白色申告から青色申告に変えるだけで、最低でも10万円ほどの利益を圧縮することができます。
会計ソフトを使って、さらに電子申告すれば65万円ほど利益を圧縮できます。
この特徴はお金が減らない点です。
それ以外にも、
・設備(160万円以上の機械を買うなど)を導入すると、7%の税額控除
・従業員の給与が増えた場合の税額控除
などあります。
こういったものも、うまく活用できればお金を減らさずに税金を少なくできます。
まだ経費に入れられるものはないか確認する
決算書が出来上がっても、経費に入れられるものはないかきちんと確認しておきましょう。
・カードで払ってまだ支払っていないもの
・社会保険料
・〆後~決算日までの給与
など、細かい処理をこなせば結構あるものです。
決算書が完成したら、まだ経費にできるものはないか探しましょう
このようにするだけでもお金を減らさずに、税金を抑えることが可能です。
<大事なこと>
節税しても、それ以上にお金が減ってしまっては意味がなくなります。
まずは、お金を減らさずできる節税を目指していきましょう。
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