節税の前に考えておきたいこと

節税も大事ですが、それよりも大事なことは自分が食べていくことです。

節税する前に考えておきたいことを、まとめてみました。

生活するのに必要な利益

自分が生きていくためには、お金を稼がなくてはなりません。

では、いくら必要なのかを考えておく必要があります。

家賃(住宅ローン)、水道光熱費、通信費(スマホ代、インターネット代)、食費、生命保険、学費、健康保険、年金や税金の支払いなどなど、おおまかでいいので把握しておきましょう。

もし、毎月30万円かかっているようだったら、年間に360万円ほどの利益が必要です。

個人事業主であれば、売上から経費を引いた金額、つまり利益が360万円なければならないわけです。

税金を下げようとすると

生活費に必要なだけ利益を残せば、ほぼ必ずと言っていいほど税金がかかります。

必要な生活費が多くなればなるほど、必要な利益も増えるため、税金の負担は重くなります。

そこで、税金の負担を減らせないかと考えるかもしれませんが、これはお勧めできません。

まず、考えられるのは利益を減らすこと。

利益を減らすには、売上を減らすか、経費を増やすかのどちらかです。

お金がないから、節税しようはNG

売上を減らすのは本末転倒ですし、
税金を減らすのが目的で必要のない経費を使えば、単なる無駄遣いでしかありません。

税金も減りますが、利益も減ります。結果として自由に使える生活費も減ってしまいます。

また、節税の王道である小規模企業共済についても同様です。

その年だけ考えれば、税金は安くなりますが、それ以上に掛金としてお金は出て行ってしまいます。

節税を考えていい条件

税金が高いと感じたら、何のために仕事をしているかをまず考えてみましょう。

理由はいろいろとあるとは思いますが、「自分が生きていくため」という理由は必ずあるはずです。

そのためには、少なくとも「利益=生活費」である必要があります。

「利益<生活費」になっているようだったら、節税はあまり考えない方が無難でしょう。
(もちろん無駄な生活費を見直すのもアリです)

節税の方法は、支出を伴うものがほとんどです。

短期的に見れば、節税をした方がお金は減ってしまいます。

結果として、税金を納めてしまった方が手元のお金は残り、生活で困窮することはなくなります。

もちろん、「利益>生活費」という段階になれば、小規模共済に加入するなどして将来に備えることはお勧めできます。

小規模企業共済はどの程度税金がお得になるのか

さらに、節税と言えるかどうかは別ですが、

・白色申告であれば青色申告に変える
・所得控除を適切に使う
・消費税の計算方法を見直す(簡易課税が使える場合)

といったことは、お金を支出することなく税金を少なくできるので、こういったことは積極的に行っていきましょう。

<大事なこと>
節税も大事ですが、その前に自分が必要である生活費は把握しておきましょう。
節税すべきかどうかの方向性がわかります。