倒産防止共済は節税のために使うことが比較定期多いです。
とはいえ、個人事業主の場合には解約時の出口戦略が難しく、また法人であってもお金の出費が伴う節税であることから、過度におすすめはしていません。
とはいえ、お金に余裕があることが前提ですが、こういったケースの場合にはおすすめすることもあります。

利益が800万円超
まず、おすすめしているケースの条件として、法人の利益が800万円を超えている場合です。
なぜ800万円を超えたところで、倒産防止共済をおすすめしているかといえば、税率が大幅にアップする分岐点だからです。
800万円以下の場合の法人税の目安は25%(4分の1)であるのに対し、800万円超の場合には33%(3分の1)だからです。
3分の1となると税金自体もかなり大きくなってくるので、この辺を超えたあたりから何かしら対策をとってもいいかなあと考えています。というよりも、これを超えないのであれば、無理な節税はやめておくほうが無難です。
もちろん、倒産防止共済はお金をかけている間はそのお金を使う事ができません。
仮に240万円の年払いをすると、税金は80万円(税率33%と仮定)少なくすることができますが、240万円のキャッシュアウトがあるので、倒産防止共済を掛けると160万円のマイナスになってしまいます。
利益が出たからとあわてて満額(240万円)年払いするのはやめておきましょう。
会社の資金繰りを確認したうえで、余裕資金にて検討することをおすすめします。
将来に大きな出費がある
倒産防止共済は将来に大きな出費があるのであれば、それに合わせて掛けておくこともおすすめできます。
その将来の大きな出費と同時に倒産防止共済を解約すれば、そのお金を倒産防止共済の解約金でまかなうことができるとともに、損益もフラットにすることができます。
・不動産などの大規模修繕
・まとまった退職金
・将来の事業悪化時に備えておく
といったことに使うことも可能です。
この場合の方法として、満額を一気にかけるのではなく、少額を少しずつ積んでおくのがベストです。
倒産防止共済も解約してから2年間は経費にできないといった制限ができてしまいましたが、それでも有効に使うことはできます。
特定の顧客に依存
お客様が少数で特定の顧客に依存している場合にも、倒産防止共済を勧めることもあります。
というのも、特定のお客様に依存している場合には、そのお客様の動向次第で一気にピンチになってしまうことがあるからです。
万が一のために倒産防止共済を掛けておけば、
取引停止や縮小の場合には、その損失の補填に使うことができるとともに、
取引先の倒産などで売掛金が回収できなければ、本来の目的通りにお金を借りることができ、一時的なピンチを凌ぐことができます。
こちらについても、あくまで保険なので少額で積んでいくのがベストです。
いずれのやり方でも、40ヶ月掛金をかけていれば全額戻ってくるとはいえ、解約するまでは運転資金としては使えません。お金に余裕のある範囲で積み立ていくのがいいでしょう。
<昨日の出来事>
午前に税理士会のzoomミーティング。
午後は庭の雑草取り、自転車の修理持ち込み、ランニング7km。
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