個人事業主が事業を始める場合、1人で始めることがあるでしょうが、
従業員を雇う場合(家族に給与を払う場合も含む)には、
1人で始める場合に加え、さらに事務手続きが増えます。
税務署に提出するもの
従業員を雇うようになったら、下記の書類の提出が必要になります。
もし、事業開始時から従業員を雇う(予定も含む)ようだったら、
開業届とともに提出しましょう。
給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出(必須)
従業員を雇うようになってから1月以内に提出します。
従業員の所得税を管理しますといったことを報告するものです。
青色事業専従者給与に関する届出書(家族に給与を払う場合必須)
青色承認申請書を提出した場合であっても、家族に給与を払って経費にする場合には、提出が必要になります。
提出期限は、3/15ですが、1/16以降に開業の日や専従者がいることになった日から2か月以内です。
従業員の給与から天引きして税金を納めなければならない
従業員に給与を払う際、所得税を天引きしなければいけません。
例えば、10万円払うことになった場合、
720円を所得税として天引きし、99,280円を支払うことになります。
(従業員の扶養が1人の場合 天引きする金額は、源泉徴収税額表に記載されてます。)
天引きした所得税720円は、給与を払った月の翌月10日までに税務署に納付します。
基本は毎月ですが、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書を提出することにより、
半年分をまとめて、7/10,1/20に納めることも可能です。
(従業員が10人以下の場合可能です)
他に労災や雇用保険、社会保険の加入も検討
従業員を雇用すると、税金以外にも各種保険の加入手続きが必要になり、
更に事務手続きが複雑になります。
なお、労災保険・雇用保険・健康保険、厚生年金保険は、
個人事業主と家族従業員は加入できません。
従業員を1人でも雇用した場合は、労災保険の加入が義務付けられます。
労働基準監督署で手続きが必要になります。
また、1週間の労働時間が20時間以上で、雇用期間が1月以上ある人を雇った場合には、
雇用保険の加入が必要です。
ハローワークでの手続きが必要になります。
さらに、個人事業主で従業員が5人以上になった場合には、健康保険、厚生年金保険の加入手続きも
必要になります(法人は1人でも加入必須)。
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