法人成りした場合の倒産防止共済の取り扱い

法人成りする場合に、個人事業時代に倒産防止共済に加入していた場合、どのように取り扱うかまとめてみました。

2つの選択肢

法人成りした場合に、倒産防止共済をどのように取り扱うかは、

・解約する
・法人に引き継ぐ(要件はあります)

2つの選択肢があります。

解約の場合はわかりやすく、事業をやっていない以上、個人として倒産防止共済を続けることができません。

法人成りに伴い解約した場合には、掛金を納付した月数に応じて、解約金が支払われます。

掛金の支払月数 支給率
1〜11か月 0
12〜23か月 85%
24〜29か月 90%
30〜35か月 95%
36か月〜 100%

法人なりに伴う解約については、みなし解約自由に該当するため、通常の支給率よりも高く36か月以上の納付で100%になります(通常は40か月以上)。

解約の場合には、解約手当金相当額が廃業時に収入として計上されるため、納税額が思いのほか高くなる場合があるので注意が必要です。

法人に引き継ぐ場合

ところで、さらに注意したいのが法人に引き継ぐ場合です。

この場合には、個人→法人に「倒産防止共済の権利」を売却したものと扱い、この場合でも個人の最後の確定申告時に収入として課税されます。

仮に、800万円(40か月以上)の場合には、以下のような処理を行うことになります。

個人 未収入金 800万円 /雑収入 800万円
法人 保険積立金 800万円 /役員借入金 800万円

こちらの場合には、解約手当金を受け取っていないのにもかかわらず、個人に課税されてしまうため、納税資金確保が難しくなります。

気をつけましょう。

「倒産防止共済の権利」の金額とその後の課税

実際に解約した場合には、その受け取った金額が課税されるので非常にわかりやすいです。

一方で、法人に引き継ぐ場合には、今解約したらいくらになるかわからないです。実際には、「掛金総額×支給率」なのですが、金額が大きくなるケースが多いので、中小機構に問い合わせたほうが無難です。

ちなみに、倒産防止共済を加入してから、12ヶ月未満の場合には、倒産防止共済の権利は0円になるので、法人成り時の個人での課税はありません(あとで法人で課税)。

また、倒産防止共済を引き継いだあとに解約した場合には、もらった金額全額が課税されるわけではなく、「解約手当金 − 保険積立金(権利として引き継いだ金額)」が課税されます。

倒産防止共済は個人の場合には、出口戦略が非常に難しく、かつ法人成りでも逃げ切ることができません。

そういったこともあり、そもそも個人事業での倒産防止共済自体がおすすめできません。

<昨日の出来事>
午前はお客様との打ち合わせ、帰宅後その整理。
午後は自分の書類整理と、事務用品の買い出し。

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