所得税は、所得税の課税対象になる金額に対しての税率が所得によって変動します。
そのため、計算方法が若干複雑です。
所得税の計算の流れ
所得税を計算するときには、このような流れで計算します。
1.所得を計算する(いわゆる利益みたいなもの)
2.所得控除を計算する(いわゆる経費みたいなもの)
3.所得税の課税対象になる金額を計算する
所得から所得控除を引いた残りです
ただし、所得税の課税対象になる金額に、単純に税率をかけるわけではありません。
所得税の速算表の使い方
所得税の計算にはある特徴があります。
それは、所得が増えるにしたがって税率が上がることです。
5%からスタートして、最終的には45%まで上がります。
具体的には、このような税率で推移します。
たとえば、所得税の課税対象になる金額が500万円であれば、
195万円までは5%、195万円を超えたら330万円までが10%、330万円をこえたら500万円までが20%という形で計算します。
具体的にはこのように計算します。
① 195万円 × 5% = 97,500円
② (330万円 - 195万円) × 10% = 135,000円
③ (500万円 - 330万円) × 20% = 340,000円
④ ① + ② + ③ = 572,500円
という流れで計算します。これが正解です。
とはいえ、このような計算をするのは手間なので所得税の速算表というものを使います。
上記の例での場合、所得税の速算表には、税率20% 控除額427,500円と書いてあるので、
500万円 × 20% - 427,500円 = 572,500円
と計算します。
所得税のよくある誤解
給与1,000万円だから税率33%?
給与が1,000万円だから、税率が33%で所得税も330万円ではありません。
所得税の計算のベースは収入でなく、所得です。
給与1,000万円は収入であり、所得は805万円です。
所得控除は人によって違いますが、仮に205万円とすると、
所得税の課税対象になる金額は600万円となり、所得税は772,500円です。
収入に対する割合は、7.7%ほどです。
税率が急に上がる?
速算表を見ると、税率が変わる境目があります。
とはいえ、その境目を超えた瞬間にすべての税率が上がるわけではありません。
さきほどの所得税の課税対象になる金額が500万円であるからと、
500万円 × 20% = 100万円 となるわけではありません。
税率が上がるのは、あくまで超えた部分のみです。
<この記事の考え>
所得税は収入によって税率が変わるため、若干計算が複雑になります。
誤解が多いところでありますので、まとめてみました。
それから、それ以外にも住民税が一律で10%かかりますのでご注意を。
(計算方法も若干異なりますが…)
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