「将来、年金もらえるかわからないから…」と、国民年金を払っていない方もいますが、払えるのであれば払っておいた方がいいでしょう。
その理由をまとめてみました。
(お金の流れを止めない工夫も大事)
払うだけで節税になる
国民年金の保険料を払うことで、その保険料全額が社会保険料控除の対象になります。
現時点での保険料は年間203,760円(毎月16,980円)と、けっして安い金額ではありませんが、
税率が15%(所得税5% 住民税10%)であれば、約3万円税金が安くなり、実質の保険料の負担額は約17.3万円、
税率が33%(所得税23% 住民税10%)であれば、約6.7万円税金が安くなり、実質の保険料は約13.6万円
となります。
これが生命保険会社の個人年金であれば、同じように保険料を払っていたとしても、保険料の全額が控除の対象にはなりません、最大でも4万円です。
保険料を納めていないデメリットは他にも、
・将来受け取る額が減る
・最悪受取ることすらできない(納付期間が最低でも10年必要)
・会社員に戻った場合や、法人成りした場合には、給料から強制的に天引きされてしまう
(払わないわけにはいかなくなります)
・国民年金基金やiDeCoは利用できない(国民年金納付が前提)
といったことがあります。
万が一、国民年金が未納であっても、
・2年前のものは払うことができる
・60才以上になって納付期間が480か月に満たない場合、65才まで払うことができる
といったこともできます。
障害年金が受け取れる
現時点で元気に働ける状態であっても、将来どうなるかはわかりません。
万が一、病気やけがで障害者となってしまった場合であっても、条件を満たせば障害年金を受け取ることができます。
これも、国民年金の納付の状況によっては、障害年金を受け取ることもできません。
リスクヘッジの上でも、国民年金は有効です。
老齢年金を受け取れる
国民年金を払うことで、基本的には65才から年金を受け取ることができます。令和6年であれは、年間816,000円を受け取ることが可能です(介護保険料などが差し引かれてしまいますが…)。
年金の繰り上げ受給、繰り下げ受給によって、受け取る年齢や金額を調整することも可能です。
また、受け取る際の税金は、比較的優遇されています。
国民年金の一番のメリットは、終身年金であることです。
自分がどれくらい生きるかどうかによって損得があったりしたり、金額が多い少ないといった考えもあったりしますが、一生涯受け取ることができるので安心して生活する事ができます。
ところで、高齢になればなるほど働いてお金を稼ぐことが難しくなっていきます。
そうすると、貯金(ストック)を切り崩しながら生活していくことになりますが、貯金を切り崩しながらの生活というのは不安になるものです。
その時に、収入(フロー)があれば、ある程度の生活を賄うこともできるため、貯金の減るペースは緩やかになり、多少なりの心のゆとりが生まれます。
収入(フロー)を補うことができるのも、国民年金であったりします。
<大事なこと>
将来を意識した節税を行うのであれば、貯金(ストック)だけを意識するのでなく、定期収入(フロー)を意識しておくべきでしょう(私見ですが)。その一つが一番身近な国民年金であったりします。
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