「借金=悪」というイメージは、いまだにあります。
お金を借りないで済むならば、その方がいいのは誰しもが思うことです。
とはいえ、お金を借りることで得られるものものはあります。
お金を借りることで時間を手に入れる
お金を借りることで得られるメリットの一つに、時間を買うことができることがあります。
一番わかりやすい例が住宅ローンです。
住宅を買うにはまとまったお金が必要です。
例えば3,000万円の住宅が欲しいとなったらどうするか。
本来であれば、少しずつ貯金をして夢のマイホームというのも一つの手ですが、途方もなく時間がかかります。
毎月100万円ずつ貯めたとしても、30年かかかります。
当然ながら、通常の生活費に加えて、住宅がないので家賃の支払も必要です。
年収にもよりますが、毎月100万円の貯蓄も結構大変です。
そして、3,000万円貯金できたとしても、30年後その家が必要かどうか?
では、どうするか?
住宅ローンを利用すれば、解決します。
お金を借りれば30年後に買うことができる家を、先に手に入れることができるわけです。
ひとつの考え方として、30年という時間を、お金を借りることで間接的に買うことができると考えることもできます。
もちろん事業においても同様です。
この機械を買えば売上が上がるという機会があった時に、お金を借りればすぐ買うことができます。
利益でお金をためてから…、なんてしていたら、いつまでたっても買えません。
そのうちに、そのような機会も終わってしまいます。
お金を借りることは、間接的に時間を買うことと同じです。
時間というのは、どうやっても買えません。戻すことも不可能なわけですから、お金を借りることは優れたツールなのです。
お金を借りることで安心を手に入れる
お金を借りることで得られるもう一つにメリットの一つに、安心を買うことができることがあります。
会社が倒産に追い込まれる理由は、利益がないことでなく、お金がないことです。
会社の倒産を防ぐためには、ある程度の預金を確保しておく必要があります。
最低でも、売上高の2か月分は持っておきたいものです。
とはいえ、このお金がなかったらどうすればいいでしょうか?
利益を確保して、貯めるというのも一つの考えですが、途方もなく時間はかかります。
年商1.2億円(月商1,000万円)、年間の利益500万円の会社が1,000万円貯めるのはどれくらいかかるでしょうか?
会社の状況にもよりますが、通常2年(1,000万円÷500万円)では不可能です。
会社の利益には税金がかかります。年間の利益が500万円であれば、税引き後では375万円ほど。
2.5~3年はかかります。借入金の返済がある場合には、もっと時間がかかります。
その間は、設備投資もできません。万が一思わぬ業績悪化に見舞われた場合、資金繰りに余裕がなければ、あっという間に倒産してしまいます。
そこで、利益で貯めていくのでなくて、お金を借りるわけです。
お金が一気に増えるので、資金繰りが安定させることができます。
借入金があっても、それに見合ったお金があればいいのです。
つまり、お金を借りることで、安心を手に入れることができるわけです。
支払利息の考え方
当然ながら、お金を借りることで、利息を払わなければならなくなります。
利息に対するアレルギーを持っている方がほとんどでしょう。
ただし、お金を借りることで、時間や安心を手に入れることができます。
利息を利息とは考えず
・利息を払う→時間を買うことができる→利息は時間を買うための手数料
・利息を払う→資金繰りが安定する(安心を買うことができる)→経営を安定させるための保険料
と考えて借入金にも、利息にも上手に付き合っていきましょう。
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