借入金があっても会社はつぶれない。お金がなくなると会社はつぶれる。

借金で会社がつぶれるというイメージがありますが、けっしてそんなことはありません。

会社がつぶれるときは、お金が無くなった時です。

借金で会社はつぶれない

会社がつぶれた場合大きい会社の場合には、ニュースになることもあります。
その際に話になるのが負債総額という言葉です。
「○○社が倒産。負債総額△△円」といった感じでしょうか。

そういったニュースが流れると、負債があるつまり、借金があることが原因でつぶれているのではという印象を受けてしまいますが、けっしてそんなことはありません。

会社がつぶれる原因は、お金がなくなって支払いができなくなってしまう時だけです。

「借金が膨れ上がった」「売上が減った」「赤字になった」といったことは、会社がつぶれる原因ではありません。会社がつぶれるきっかけのひとつにすぎません。

「借金が膨れ上がった」「売上が減った」「赤字になった」といったきっかけがあったとしても、それを乗り越えるだけのお金を確保していれば、会社はつぶれることはありません。

それだけ、お金を確保しておくことが大事なのです。

月商の1か月分だと危険

お金がなくなると会社がつぶれてしまうにもかかわらず、売上や利益に目が行ってしまい、一番大事なお金というところには目が行っていないように感じます。

お客様の決算書を拝見してみると、月商の1か月分も確保していないというケースも結構あるように思います。

月商1か月分の資金がないと、その月のどこかでお客様からの売上の入金がなければ、その月の支払いができない状態です。

・イレギュラーな支払いがある（税金の納税、労災の支払いなど）
・予定の期日に売上の入金がない

といった事態が起きると、お金を確保するために本業に集中できないといった問題点があります。
もちろん、必要以上にストレスもたまります。

入ってきたお金を、すぐ支払いに回すといった、自転車操業になってしまうのが月商1か月分しか資金がない状態です。

銀行の評価も同様で、この状態であると好条件でお金を借りることは難しくなります。

資金繰りで大事なのは「お金に困った時は借りられない」という考え

月商の3か月分を確保するには

どれくらいのお金を確保しておけばといえば、月商の2～3か月あるとやはり安心です。

イレギュラーなことがあっても、資金があるので柔軟に対応できます。
何かしたいとしたとしても、お金があるのですぐ取り掛かることができます。
必要以上にお金のコトに悩まなくてよくなり、本業にじっくり取り組むことができます。

もし、月商の3か月分のお金がないようであったら、銀行からの借り入れを検討しましょう。

例えば、平均月商が1,000万円、お金の残高が1,000万円の状態であれば、銀行から2,000万円を借りることができれば、「現金1,000万円　借入金0円」から「現金3,000万円　借入金2,000万円」に変わります。

借入金が2,000万円ある方が会社がつぶれやすいイメージはあるかもしれませんが、前述したとおり、つぶれやすいのは現金が少ない方、つまり「現金1,000万円　借入金0円」の方です。

借入金があろうとも、現金を持っている方が会社は生き残ることができます。

ただし、月商1か月分くらいしかない会社が、月商3か月分くらいのお金を手にすると、お金があるものと錯覚して余計なものを買ってしまうケースがありますのでご注意ください。

あくまで、資金繰りを安定させるためのお金であって、自由に使っていいお金ではありませんので。

＜大事なこと＞
会社は借金が原因ではつぶれません。必要以上に銀行からお金を借りるのを控えると、資金繰りに苦労します。

＜昨日の出来事＞
午前中はランニング7km、まだちょっと足が痛いです。その後は、お客様からの問い合わせに対しての調べ事。午後は税理士会の仕事を。