住宅ローンを組んだり、事業資金の融資を受けた場合に、
団体信用生命保険に入ることがあります。
団体信用生命保険の内容と税金との関係について、まとめてみました。
団体信用生命保険とは
団体信用生命保険(団信)とは、お金を借りる際に、
金融機関がお金を借りる方を被保険者、保険金受取人を金融機関として生命保険に加入し、
万が一お金を借りた方が亡くなった場合に、保険会社が借入金残額を保険金として金融機関に直接支払い、その保険金をもって借入金と相殺する保険です。
保険料は、借入の申込みの際に別途支払ったり、利息に上乗せされていたりします。
団体信用生命保険には、亡くなった場合のみ対象になるもののほかに、
3大疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞)や要介護状態になった場合にも、
対象になるものもあります。
住宅ローンの場合と相続税
団体信用生命保険付きの住宅ローンを利用している方が亡くなった場合、
住宅ローン残額が弁済され、住宅ローンは0になります。
そのため、相続税では債務控除の対象にはなりません。
ただし、住宅ローンがなくなるため、その後も安心して住み続けることができます。
※相続税の債務控除とは、亡くなった方に借入金や未払金などがあった場合に、
財産からマイナスすることができ、相続税の負担を減らすことができます。
借入金の他、亡くなった時点で払っていない税金や公共料金(電気代など)も対象になります。
事業資金融資の場合と法人税・所得税
事業資金の借入金による団体信用生命保険の取り扱いは、法人と個人事業主で異なります。
法人の場合
法人の場合には、保険料は経費にできます。
ただし、債務が弁済された場合には、免除される借入金全額が利益になります。
万が一の場合には、弁済される金額(借入金の残高)によっては多額の法人税を納める
必要がある場合がありますので、ご注意ください。
個人事業主の場合
個人の場合には、保険料は経費にすることができません。
あくまで個人の生命保険料と同様の扱いになります。
また、生命保険料控除の対象にもなりません。
保険金の受取人が、金融機関になっているためです。
ただし、万が一の際の債務が弁済された場合には、税金がかかりません。
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