小規模共済の解約理由により受け取る金額が違う

小規模共済は節税ばかりに目が行きがちですが、実際には運用もされています。

小規模共済は個人事業主の退職金というのが本来の目的であるため、この趣旨に合致した受け取り方をすれば、一番受け取る金額が大きくなります。

4つの解約事由

小規模共済は解約の仕方を4通り(3通り+任意解約)に分けて、その理由に応じて共済金が支払われます。

そのうち、任意解約以外で毎月1万円ずつ積み立てていった場合に、受け取ることができる金額は以下のとおりです(他に付加共済金あり)。

5年(60万円) 10年(120万円) 20年(240万円)
共済金A 621,400円 1,290,600円 2,786,400円
共済金B 614,600円 1,260,800円 2,658,800円
準共済金 600,000円 1,200,000円 2,419,500円

なお、任意解約(自分の都合でやめる)の場合には、解約手当金という扱いになり、受け取ることができる金額は大幅に少なくなります。

・1年未満の場合には、掛け捨て
・受け取ることができる金額は掛金の80〜120%
・元本割れしないためには、20年以上の納付が必要
(掛金の増減がある場合には、別途調整あり)

ちなみに、任意解約の場合には、退職所得でなく、一時所得という扱い(必要経費の取り扱いなし)で、税金面でも不利になります。

小規模共済の目的は、本来は退職金(老後のお金)の積み立てです。それに合致した受け取り方をすることで、より多くのお金を受け取ることができます。その受け取る事由を考えておく必要があります。

共済金Aに該当する場合

個人事業主

個人事業主が共済金Aに該当する理由は、事業を廃止した場合のみです。

年齢制限はありませんが、すべての事業を廃止することが必要です。特定の事業を廃止したり、規模縮小などの理由は該当しません。

なお、個人事業主が死亡した場合も共済金Aという取り扱いになりますが、この受け取りについては、所得税の対象でなく、相続税の退職金としての取り扱いになります。

法人の役員

法人の役員の場合で、共済金Aで受け取りたい場合には、会社そのものを解散させる必要があります。退職するだけでは共済金Aの取り扱いにはなりません。

法人の役員の場合には、ご自分の会社で退職金を支払うことが可能であるから、個人事業主に比べて、若干厳しくなっているものと思われます。

共済金Bに該当する場合

個人事業主

共済金Bの場合には、65才以上で、かつ掛金を15年(180か月)納付することで、受け取ることができます。

こちらの場合には、仕事を続けていてももらうことができます。

共済金Aよりも金額が少ないですが、仕事を辞める必要がないので、細々と仕事を続けていきたいと考えている方にはおすすめです。

もちろん、掛金をかけ続けて、事業廃止したあとで共済金Aをもらうことも可能です。

法人の役員

法人の場合には、以下の理由が該当します。

・病気などでの退任(年齢制限なし)
・65才以上での退任
・死亡(相続税の対象)
・65才以上+180か月以上納付(役員継続OK)

準共済事由

個人事業主

個人事業主の場合には、法人なりに絡む場合がここか、任意解約扱いになります。

法人成りしたあとに、加入者が要件を満たさなくなった場合のみです。

・法人成りして、役員にならなかった
・法人成りして、その法人が小規模共済の要件を満たさない(従業員数など)

ちなみに、法人成りしたあとでも要件を満たすにも関わらず、解約した場合には、任意解約扱いとなります。

法人の役員

法人の役員の場合には、共済金Bの事由に該当しないと、準共済金扱いとなります。おもに、65才未満で役員退任が該当することになります。

いずれにせよ、法人の役員での加入のほうが、共済金受け取りの条件が厳しくなっています。節税以外の出口戦略も大事だったりします。

<昨日の出来事>
フルマラソン明けということもあり、遅めの起床。
午後はお客様との打ち合わせ。

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