会計ソフトに入力する際の、勘定科目をていねいに選んでいても、
最終的に提出する決算書に反映されず、むしろその他の経費だらけの
不自然な決算書が作成されてしまうことがあります。
正しく反映させるには、ちょっとした設定が必要です。
勘定科目はさほどこだわらなくてもいい
経費の勘定科目は、
従業員への給与 → 給与賃金
税金関係の経費 → 租税公課
交通費 → 旅費交通費
など、ある程度一定のルールはあるものの、それが経費として認められるもの、
つまり実際仕事で使ったものであれば、さほど気にする必要はありません。
電気代を間違えて、消耗品にしてしまったとしても、
その電気代が、経費として認められるものであれば、さほど問題にはなりません。
ただし、金額が大きい場合は注意
勘定科目はさほど気にしなくていいとはいうものの、
最終的な決算書は一度確認したほうがいいです。
税務署は、提出された決算書だけで、正しく申告されているかどうかを判断します。
経費の内容がある程度、わかるようにしておいた方がいいです。
当然ながら、雑費の金額が多いのは、好ましくありません。
内容が不自然であれば、税務調査をして内容を確認しようとなるものです。
ただし、正確に集計されているものの、
・売上が増えているのに、利益は減っている
・利益率が大幅に増減している
・特定の経費が大幅に増減している
など、例年に比べて不自然に増減しているものがあれば、
個人であれば、本年中における特殊事情(右下)に、
法人であれば、法人事業概況説明書の一番下に、
内容を記載しておきましょう。
場合によっては、請求書や領収書など根拠になる書類を添付してもOKです。
決算書や申告書以外の書類を、提出してはいけないというルールはありません。
場合によっては、無駄な税務調査が回避できる場合もあります。
その他の経費
気をつけたいのが、会計ソフトと確定申告書の作成ソフトが連動していて、
会計ソフトに入力したものが、青色決算書に反映される場合です。
その場合、試算表では出ていた勘定科目が、決算書になると、違う科目として
集約されてしまう場合があります。
弥生会計(個人事業)の場合、初期に設定してある勘定科目のうちいくつかの勘定科目が、
確定申告での決算書に、その他の経費として集約されてしまいます。
また、新たに勘定科目を設定すると、決算書にはその他の経費となってしまいます。
普段、正しく入力していても設定を直さなければ、その他の経費だらけの不自然な決算書に
なってしまいます。
正しく反映するには、青色決算書の作成の画面を開き、
勘定科目の空欄(㉕~㉚)をクリックします。
すると、以下のように試算表の勘定科目を、決算書の勘定科目に割り当てを設定できる画面
が表示されます。
決算書に表示したい勘定科目を登録して、連動してほしい勘定科目をチェックします。
支払手数料であれば、決算書項目に支払手数料と入力し、
勘定科目の支払手数料にチェックを入れることで、きちんと反映されます。
■広瀬純一のプロフィール
■単発相談 対面・オンライン相談 メール相談
■個人のお客様 税務顧問 個人の確定申告
■法人のお客様 税務顧問 年1決算プラン(法人様向け)
■相続税の申告・ご相談 相続税の申告 相続税の試算
■税務調査・無申告対応 税務調査対応 無申告対応