貸借対照表での目標を作ることもおすすめします

会社の決算書では、売上や利益といった損益計算書ばかりに目が行き、目標も損益計算書がベースになりがちです。

とはいえ、会社の基盤を高めるには貸借対照表も重要です。損益計算書だけでなく、貸借対照表をベースにした目標を決めておくこともおすすめします。

まず、簡単なところから、進めていきましょう。

謎の勘定科目、数字があっていない

会社の貸借対照表に、自分でもよくわからない勘定科目があったり、内容はわかるものの数字があっていないというものはないでしょうか。まずは、これを確認してみましょう。

例えば、現金勘定。とてつもない数字になっていないでしょうか。原因のほとんどが、会社の現金とプライベートの現金が混在していることがほとんどです。

預り金に関しても、きれいな数字になっていない場合には、
・給与計算が間違えている
・納税している金額が間違えている
といった原因が必ずあります。

また、仮払金、前渡金、立替金といった勘定科目がのっていませんでしょうか。

もちろん正しい理由で計上されている場合には問題ありませんが、自分で見ても?マークがつくような場合には、こういった物をなくすようにしましょう。

いずれにせよ、お金の使い道が間違えているか、会計処理が誤っているかのいずれかです。

会社にとって、正しいお金の使い道が適正でない場合があるので注意しましょう。また、貸借対照表が正しくないと、損益計算書も正しくありません。

損益計算書は期が終わればリセットできますが、貸借対照表はリセットができません。一度、狂ってしまうと、正しい数字にするにはものすごい労力がかかります。

まずは、正しいかつ適正な経理を心がけましょう。

お金

会社にとって、生命線は売上や利益ではなくお金です。

売上が大きかったり、利益が出ていたとしても、お金が尽きれば会社は存続できません。一方で、お金さえあれば、赤字であっても会社は存続できます。

お金という勘定科目は、損益計算書にはありません。表示されているのは貸借対照表です。

しかも、いちばん大事な科目であることから、左上の一番目立つところに記載されています。貸借対照表の見方がわからなくても、お金の残高の見方はわかるはずです。必ず確認しておきましょう。

あと、持っていた方がいい額ですが、
・最低限 平均月商の2ヶ月分
・目標  平均月商の3ヶ月分
・理想  平均月商の6ヶ月分
です。

足りなければ、銀行融資を受けることも検討してみましょう。

純資産

純資産とは、右下にある項目です。

これが、最低でもマイナスでないかきちんと確認しておきましょう。ここがマイナスだと、銀行から融資を受けるのが難しくなってしまうからです。

なぜかといえば、純資産というのは次の2つの見方ができるからです。

まず純資産というものは、資本金+繰越利益剰余金でできています(他の積立金を作らない限り)。

資本金とは、会社を設立したときに投下したお金です。

繰越利益剰余金は、過去の利益の蓄積です。過去に税金を支払ったあとの利益が、すべてここに積み重なっていきます。プラスであれば、設立〜現時点での営業成績はプラスです。

純資産がマイナスであることは、まず繰越利益剰余金がマイナスなので赤字体質になっているとともに、過去に投下した資本金も使い切ってしまっている状況です。

純資産がマイナスであることで、会社の赤字体質が確認できてしまうのです。

また、純資産は会社の貸借対照表のトータルの資産−トータルの負債でも計算でき、次のようなことが考えられます。

純資産がマイナスということは、資産<負債という状況です。つまり、会社を畳んで、すべて換金しても、借金をすべて返しても返しきれない状況です。

極端なことを言えば、お金を借りた直後に会社を畳めば、銀行から見たらお金を返してもらえなくなるからです。

銀行はお金を返してくれると見込まれるところにしかお金を貸してくれません。純資産がマイナスの会社は、純資産がプラスの会社に比べると返済してもらえる可能性は低いと考えられてしまいます。

純資産がマイナスだと、銀行融資にも影響を大きく及ぼしてしまうので、現時点でマイナスであるならば、まずはプラスになるよう考えていきましょう。

<昨日の出来事>
昨日はブログのみで、あとはオフ。
家族でのイベントごとを。

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