貸借対照表の資産の部に表示されてる数字の性格

貸借対照表の左側は資産の部といわれているだけあって、会社の財産の内容が表示されています。

ただし、その金額通りの価値があるかどうかといえば、別問題だったりします。

どのようなものが性格のものが表示されているかまとめてみました。

会社の財産

基本的には会社の財産が表示されています。

普通預金であればその時点での残りの金額、売掛金であればその時点で売上に計上して将来おかねがもらえる権利、などと、円ベースにて記載されています。

ただし、貸借対照表に記載されている金額は、その資産を取得したときに支払った金額が記載されているため、その金額が会社の財産の状況を正しく表示しているわけではありません。

たとえば、20年前に1,000万円で土地を購入したとします。

その土地が、今現在2,000万円の価値があったとしても、表示されている金額は1,000万円のままです。値下がりしていて500万円になっていたとしても同様で、表示されている金額は1,000万円のままです。

ちなみに、表示されていないけども財産価値のあるようなものもあります。

保険関係や倒産防止共済掛金などについては、経費にして処理していると貸借対照表に表示されていません。解約時にお金がもらえるのであれば、立派な財産です。

こういった特徴もあるので、数年に一度は、どのような財産がどのような価値で残っているのかをたなおろししてみるのをおすすめします。

将来経費になるもの

貸借対照表に計上されている数字は、一度に経費にできないため資産計上されていて、今後経費にできる金額が表示されているとも考えられます。

たとえば、中古車(耐用年数2年・定額法)を100万円で購入したとします。

すると、貸借対照表に車両として100万円計上されます。初年度に50万円、2年目に499,999円減価償却できます。

つまり、最初に貸借対照表に計上される数字、車両100万円は将来経費にできるものが表示されていると考えられます。

1年目に減価償却すると、貸借対照表の車両の数字は50万円(100万円−50万円)になり、あと50万円減価償却できることを意味します。

ちなみに、2年目の減価償却が終わると、車両の数字は1円となり、減価償却は終わります。この1円については、車を処分したときに経費にできます。

ちなみに、0円にしてしまうと車の存在が忘れられてしまうので、1円は残しましょうというのが、減価償却のルールになっています。

中古の軽自動車であっても、高級車であっても、減価償却が終われば貸借対照表には1円で表示されます。そのものに、価値があるかないかは関係がありません。

こういったルールを考えていただければ、貸借対照表の数字=現在の正しい価値ではないことがわかるかと思います。

他にも、前払費用などといったかもくも、そのような性質があります。

お金の使い道

貸借対照表の資産の部は、お金をどのように運用したかを表示しています。

つまり、現金預金より下の項目は、ご自分が今まで獲得したお金をどのように使ったかを表示しています。

ムダ使いしているようなものがないか、確認するのも大事だったりします。

・他人への貸付金
・事業と関係ない投資有価証券
・処理できない仮払金(使途不明金)

といったものも表示されて、社長の性格がでてしまう場合もありますので、気をつけましょう。

このような勘定科目が決算書に載っていると嫌われます

<昨日の出来事>
午前は家族で外出。
午後はお客様のメール対応、ランニング7km。

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