2割特例っていつまで?

インボイス制度が始まったときに、本来消費税の納税義務のなかった小規模事業者の負担を軽くするために導入された、この2割特例というルール。

ただし、この2割特例ルールは永久的なものでなく、期限が決まっています。

もしこの2割特例という制度をご利用であれば、一度確認してみてください(令和7年9月時点の内容です)。

個人事業主の場合

個人事業主の場合、令和8年までの消費税の申告が対象です。

つまり、2割特例は今年と来年で終わることになっています。

つまり、今年に売上高1,000万円以下であったとしても、今年が基準期間になる令和9年には2割特例は使えません(現時点では)。

ところで、消費税は2年前の売上高をベースに消費税の納税義務ありなしが決まりますが、

・2年前は消費税の納税義務があった 1,100万円までOK(税抜きベースで考える)

・2年前は消費税の納税義務がなかった 1,000万円まで(税込みベースで考える)

と、計算方法が変わるので気をつけましょう。

法人の場合

法人の場合には、ちょっとややこしくなり、令和8年9月30日の属する課税期間までということになります。

簡単に言うと、「令和8年9月30日が入っている期が2割特例を使える最後の課税期間」ということになります。

例えば3月決算法人の場合、

令和8年4月1日〜令和9年3月31日(この期間に令和8年9月30日が入っている)が2割特例を使える最後の課税期間となります。

一番長く取れるのが法人は8月末決算法人で

令和8年9月1日〜令和9年8月31日ということになります。

法人で2割特例を考えているようでしたら、どこまで使えるのかチェックしておきましょう。使える期間が事業年度の設定により違いがありますので(平等ではないです)。

2割特例のあとは

2割特例が使えなくなった場合に、検討しておくことが簡易課税制度の利用でしょう。

簡易課税制度は本来、事前提出が原則ですが、2割特例利用後の課税期間の場合に限って、事後提出が認められています。

例えば個人事業主で令和8年は2割特例を使っている場合で、令和9年から簡易課税を使いたい場合には、

原則→令和8年12月31日までに届出を提出

なのですが、

特例→令和9年12月31日までに届出を提出

が認められています(もちろん早めの提出が無難ですが)。

それと、原則課税での計算をふまえて有利な方を検討しておきましょう。

また、現時点では2割特例は廃止となる予定ですが、場合によっては負担軽減策として、新たなルールが出ることも考えられます。

原則課税や簡易課税を視野に入れつつ、なにか新しい緩和策があることも期待して、ある程度の情報をいれるようにしておきましょう。

<昨日の出来事>
前日に引き続き塩見岳の登山。
山小屋でご来光を見て、朝食、そして下山開始。
無事11:30下山、あとはひたすら運転し、18時過ぎに帰宅。

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