思いのほか利益が出ていたからと、あわてて買い物をしても経費にならない場合があります。
経費になるルールを、パソコンを例に考えてみました。
モノが届かなかったらダメ
リアルの店舗ではほとんどありませんが、ネットでパソコンを買うこともあるでしょう。この場合には注意が必要です。
モノがいつ届くかによって経費にならない場合があるからです。
ネットで年内に注文して、カードの決済が年内であったとしても、実際にモノが自宅に届いたのが年明けとなった場合には、残念ながらその年の経費にはできません。
既製品であれば当日発送翌日到着ということもありますが、注文発注の場合には今年に注文したとしても、翌年の到着となることもあるでしょう。
こういった場合には、モノが届いた年明けの経費になってしまいます。
この記事を書いているのが12/30なので到着日を確認していないと、年内の経費にできない場合があるので、気をつけましょう。
使い始めてなくてもダメ
パソコンが年内に無事に到着したから、今年の経費にできる…とは限りません。
事業に使い始めるまでは、経費にすることはできません。
基本的には、箱から空けて使い始めた時に初めて経費になります。
きちんと電源を入れてセットアップをして、使える状態にはしておきましょう。
ちなみに、使えるようなったとしてもパソコンが30万円以上であれば、そもそも1回で経費にできません。パソコンの耐用年数4年なので、そのうちの1か月分だけです(つまり購入代金の48分の1だけ)。
経費の原則
普段は経費にするときには、お金を支払ったときに計上するor請求書が来た時に経費にしていますが、本来は使ったときに経費になります。
なぜ買ったときに経費にするのが一般的なのかと言えば、使った時がいつかを管理する必要がなく、その分手間が少なくなるからです。
普段はそんなことを厳しくチェックされませんが、年末になって大きな出費をしていれば、必ず使い始めているかどうかの確認はされます。
年末の出費で気をつけたいのが、
・必要以上の備品の買いだめ(コピー用紙や切手など)
・翌期のセミナー代や広告費を払っただけ(翌期の経費)
・Suicaへの必要以上のチャージ(使ったときの経費)
といったものは、払ったときの経費として認められない場合があるので気をつけましょう。
年末のあわてたかのような買い物は、必要以上にチェックされます。
それよりも、税金ばかり意識して買い物をしたっていい買い物はできません。ムダな買い物をしても税金以上にお金が無くなってしまいます。
税金が高いから買い物をするのではなく、必要な時に買い物をするよう心がけましょう。
<大事なこと>
年末の必要以上の不自然な買い物は経費にならない場合があるので気をつけましょう。
経費になるのは、本来は使った(使いはじめた)ときです。
<昨日の出来事>
レターパックの在庫がなかったので、郵便局へ。
年末のせいか、いつもより混んでいました。今年もあと2日ですね…
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