不動産を売却した場合には、税金が発生する可能性が非常に高くなります。
ただし、売却した不動産が自宅である場合には、いくつかの特例が用意されています。
不動産売却時の税金
不動産を売却した時に税金がかかるかどうかは、
売った値段 - 買った値段 - 売った時の経費
がプラスになった場合、つまり儲けが出た場合には税金がかかり、その儲けに対して原則20.315%の税金がかかります。
万が一、マイナスになった場合、つまり損が出た場合には税金がかかりません。申告自体も必要ありませんが、その損失は基本的には切り捨てとなってしまいます。
不動産の売却時の税金はこの流れがベースとなるわけですが、売却した不動産が自宅である場合には、
プラス(儲け)の場合にはその税金を軽減する特例が、
マイナス(損失)の場合には他の収入でかかった税金と相殺できる特例が、
別途用意されています。
プラス(儲け)の場合
プラスになった場合、つまり儲けが出た場合には、
① 3,000万円の特別控除 + 軽減税率
自宅を売却すると、特例で税金が安くなります
② 買換えた場合の特例
自宅を売却した場合のもうひとつの特例とその注意点
の2通りの特例が用意されています。
住宅の買換えを行わないのであれば、①以外の選択肢はありません。
住宅を買換えるために売却するのであれば、①or②のいずれかを選ぶ必要があります。
この際に、保有期間が10年以上あるかどうかを確認しましょう。10年未満の場合には、3,000万円の特別控除しか使うことができません。
どちらを選ぶかは、申告時までに決めれば大丈夫です。両方計算してみて有利な方を選びましょう。
ただし、① 3,000万円の特別控除 + 軽減税率の方が有利になるケースがほとんどです。
また、住宅を買い換えるとなると、再度住宅ローンを組むことも考えられますが、住宅ローン控除と上記の特例の併用もできません。
買換えをする上で、再度住宅ローンも考えている場合には、上記2つの特例と住宅ローン控除の3通りの中から選ぶ必要があります。
マイナス(損)の場合
不動産を売却してマイナス(損)になった場合には、本来は他の収入との相殺して税金を少なくすることはできませんが、自宅の場合は損失が出た場合には、申告をすることによって他の収入と相殺することができます。
この場合も、自宅を買換えるかどうかによって使える制度が違います。
また、下記のマイナスだった場合に使える2つの特例と住宅ローン控除の併用はできます。
自宅を買換える場合
自宅を買換える場合には、マイナスの分を他の収入と相殺して税金を少なくすることができます。
相殺しきれなかった分は、その後3年間にわたって繰り越して翌年以降の税金を抑えることができます。
自宅を買換えない場合
自宅を買換えない場合にも同様ですが、こちらの場合には金額に制限があり、
住宅ローンの残高 - 売却代金 が限度となります。
つまり、売却しても住宅ローンが残ってしまう場合に限り使えます。
・売却して住宅ローンが完済できた場合
・そもそも住宅ローンを組んでいなかった
場合には使うことができません。
<大事なこと>
自宅を売却した場合には5つの特例がありますが、どのように使い分けるかをまとめてみました。
ただし、それ以外にも条件(売却代金1億円以下など特例によって異なります)がありますので、そちらの確認も忘れずに行いましょう。
<昨日の出来事>
お客様のエクセル資料の整理の手入れを。少しでも自動で計算ができるように。
そして、誕生日を迎えてしまい47才になってしまいました。
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