去年初めてインボイス登録した方の消費税の注意点

昨年の10月からインボイス制度が始まったことで、消費税の申告と納税が必要になった方も多いかと思われます。

そういった方が消費税の申告で注意しておきたいことについてまとめてみました。


(いつの間にか夏になってましたね…)

2割特例が使えるかどうか?

インボイスに登録をしてしまうと、売上規模にかかわらず消費税の納税と申告が必要になります。

ただし、消費税の申告の有無にかかわらず、消費税の納税義務の確認は必要です。

なぜならば、2割特例が使えるかどうかの判定に使用するからです。

2割特例が使えるのは、「インボイスの登録をしなかったら、消費税の申告と納税の必要のない人」です。

消費税の2割特例とは

2年前の売上が1,000万円、つまり令和4年の売上高が1,000万円を超えているかどうかを確認しておきましょう(法人の場合2期前です)。

消費税の基準期間における課税売上高とは

また、2割特例が使えない場合には、原則課税or簡易課税のどちらかになるか、あらかじめ調べておきましょう(何も届出をしていないと原則課税です)。

消費税は経費になる

税金関係は経費にならないものが多いですが、消費税は経費にすることができます。

令和5年分の消費税を令和6年中に払っていると思われますが、令和6年の経費にすることができます(令和5年に未払経理をしていなければ)。

租税公課という科目で必ず経費にしておきましょう。

個人事業税と消費税、経費にしていない方が多いので気をつけましょう。

経費にならない税金

納税額が増える

インボイス制度が始まって、初めて消費税を納めることになった方にとって、今年は納税額が増えます。

なぜならば、昨年は10~12月の3カ月分ですみましたが、今年からは、1~12月の1年分の納税が必要になります。

売上の状況が昨年と同じくらいであれば、単純に納税額が4倍になります。

また、2割特例が使えない場合には、原則課税or簡易課税のどちらかになるかと思われますが、いずれの場合でも、2割特例よりは納税額が大幅に増えてしまう可能性が高いです。

消費税の納税額が比較的高額になることがあります。赤字で所得税や住民税が0円だったとしても、消費税の納税が発生することがほとんどです。

今日は令和6年8月7日で、個人事業主であれば消費税の申告と納税は半年以上先ですが、早めに納税額を予測しておいて資金を確保しておくべきでしょう。

<大事なこと>
消費税の納税は、日頃から意識しておきましょう。大げさかと思われるかもしれませんが、消費税の納税に悩む方は多いです。


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