相続税の対策でのひとつに、基礎控除110万円を利用した贈与があります。
ただし、このやり方がすべての方にとってベストかといえば、そのようなことはありません。

110万円贈与
このブログでも何度か書いたことがありますが、一番シンプルでかんたんな相続税対策のひとつが、この110万円の贈与です。
もし、相続税対策をしたいと言われれば、おすすめする方法のひとつになります。
・非常にわかりやすい(ご自分がよくわからないスキームはおすすめしていません)
・贈与税の負担もない
・相続税も少なくなる
・余計な費用がかからない
・手続きはかんたん
ただし、かんたんではあるものの、手抜きは禁物です。
・あげる側・もらう側の意思疎通
・お金は極力銀行振込で
・贈与契約書を作成する
といったことは、必ずやっておきましょう(単なるお金の移動だけはNG)。
相続税対策だけと考えるならば、ほとんどの方が、このやり方で十分だったり、これに生命保険を利用するくらいで十分かと思われます。
相続税がかかる見込みがない
ところで、相続税対策というものは、相続税がかかる見込みがある場合に限って行うものです。
そういったこともあり、ご自身に相続税がかかるかどうかの試算が大事になってきます。
もし、相続税がかかる必要がないのであれば、そもそも相続税対策は不要です。
そして、相続税がかからないのであれば、故人様になるであろう方の財産もそこまで多くないです。
それを余計なリスクをして、無理やり財産を減らすより、ご自分の生活のために確保してもらうようにしておくことのほうが大事です。
資産家の場合
ところで、このやり方は相続税の負担が大きくなる見込みの方には、相続税の負担は減るものの、このやり方が正解でないともいえます。
仮に、故人様の財産が2億円、相続人が2人だとすると、相続税は3340万円です。表面的な税率は16.7%です。
ここで110万円の贈与をすると、贈与税はかかりませんが、故人様の財産の減少も少なくなります。
そこで500万円の贈与をすれば、贈与税は48.5万円かかりますが、表面税率は9.7%です。
そういったこともあり、贈与税を無税にするよりも、相続税の表面税率より低い税率の贈与をして、贈与税を払ったほうがプラスになるのです。
ただし、この場合には相続時精算課税制度は使うことができず、暦年課税贈与である必要があります。この場合には、7年間のさかのぼりもありますので、早い段階での対策をすることが効果的という結論になってしまいます。
110万円贈与でもやらないよりはいいかもしれませんが、よりよい正解はちがったりします。
いずれのやり方にせよ、まず現状分析から始めることをおすすめします。
<昨日の出来事>
終日にわたり、千葉県会の租税教育会議と研修。
終了後にちょっとした懇親会でした。
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