アパートを共有で経営している場合の申告は、持分に応じた申告が必要になります。
共有の場合の申告のしかたのルールは決まりがないので、その一つのやり方についてまとめてみました。
白色申告・青色控除(10万円)の場合
白色申告や青色申告で10万円控除の場合には、比較的簡単です。
全体の収入と経費を計算して、それを持分に応じて配分すればいいだけです。
Excelを利用すると簡単に計算できます。
持分が2分の1ずつであれば、全体の収入・経費を2分の1ずつにします。
1円未満の端数は、切上げ・切捨てどちらでもかまいません(ほとんど税金に影響しませんので)。
減価償却費は…
どうやっていいか迷うところのひとつに、減価償却の登録方法です。
例えば、5,000万円(耐用年数22年 償却率0.046)を2分の1ずつ所有している場合であれば、
① お互いに取得価額2,500万円(耐用年数22年 償却率0.046)として計算する
② 5,000万円(耐用年数22年 償却率0.046)で全体の計算をして最後に50%経費にする(事業専用割合で調整する)
と、2つの方法が考えられますが、いずれの方法でも大丈夫です。
ただし、償却資産税を申告するような場合ならば、②のやり方の方がいいでしょう。
償却資産税は共有であっても、全体を代表者1人が申告する形なので、所得税の確定申告の計算方法と違いますので。
家賃収入の内訳は…
不動産所得の場合には、賃貸収入の内訳を記載する欄があります。
これも上記同様に、
① それぞれの賃貸人に対して、持分に応じた収入を記載する
② 全体の収入を記載して、最後に収入を持分に応じた収入になるように減額調整する
という方法が考えられますが、こちらも決まりはなく、どちらでもOKです。
ただし、①の方法は計算が面倒なので(1件ごとに計算しなければならないので)、②の方法がおすすめです。そもそも、持分に応じた賃借人ごとの収入なんて、興味のないデータのはずなので。
ただし、確定申告作成コーナーの場合には、収入のマイナスの入力ができないので、②の方法が使えません。
①の方法を使うか、Excelなどで作成して、別途送付(郵送 or PDF)といった方法を使用してみましょう。
<大事なこと>
共有での不動産の所得については申告方法に決まりがないので、いずれかの方法を選んでみてください。
<昨日の出来事>
午前中にお客様の月次処理を(久しぶりに遅れてしまいました)。午後は、お客様の問い合わせが何件かあったのでその対応を。雪が降ったのでランニングはナシに。
■広瀬純一のプロフィール
■単発相談 対面・オンライン相談 メール相談
■個人のお客様 税務顧問 個人の確定申告
■法人のお客様 税務顧問 年1決算プラン(法人様向け)
■相続税の申告・ご相談 相続税の申告 相続税の試算
■税務調査・無申告対応 税務調査対応 無申告対応