来年からやらねばならない電子帳簿保存法のメリット

来年から電子取引に該当する場合には、書面でプリントアウトはNGとなり、データで保管しなければなりません。言葉がとっつきにくく、手間がかかりそうですが、きちんと活用できれば余計な書類の保管もしなくてすみ、納税者の味方にもなります。


(電子帳簿保存法のおかげで領収書の保管がこれだけですんでいます)

来年からやらねばならないこと

来年(令和6年)からは、電子取引に該当するものの、証票書類はプリントアウトでの保管はNGで、すべてデータ保管が義務付けられます。

電子取引というとわかりづらいですが、
・ネットでの買い物(アマゾン、楽天など)
・請求書や領収書をメールでやり取りしている
・請求書や領収書をネットでしか確認できない(電気代など)
が主なものです。

請求書や領収書が紙でなく、ネット上でしか閲覧できないものが該当します。

また、電子データで保存となると難しく感じますが、
請求書や領収書を、PDFやスクリーンショットで保存してくださいということです。

電子保存のメリット

電子取引での請求書・領収書のデータ保管は一見デメリットと感じるかもしれませんが、メリットはあります。

それは紙で保管しなくていいことです。

データ保管のメリットは、
・プリントアウトしなくてすむ
・プリンターを持たなくてすむ(私は使っているので、そうはいきませんが…)
・紙、インク代がかからない
・保管スペースもいらない
といったことが考えられます。

特に、保管スペースが不要な点は大きいです。

これが、私の3月~11月までの領収書です。
紙の領収書63枚ありますが、A4の台紙6枚で収まっています。
最近は、リアルでの書店へ行くことが増えたため、若干増えましたが…。

これ以外に、ネットでの買い物の領収書90枚ほどあります。
単純に領収書1枚をA4の紙1枚にプリントアウトしていたら、
6枚から96枚へと保管しなければならない枚数が大幅に増えます。
(ネットの買い物での領収書ってけっこう大きいですよね)

法律で決まっていること

電子取引のデータ保管について、一応細かいルールがあります。

データが確認できること

電子データを確認できるものが必要なり、モニターがあることです。
まあ、モニターなくしてパソコンは使えないので、ここは考える必要はありません。

後は、パソコンの説明書も用意する必要がありますが、通常ネットで見られるのでこれも不要かと。
一応、どこにあるかくらいは知っておいたほうがいいでしょう。

税務調査の際に、「パソコンの使い方わかりません」なんてことにならなければ大丈夫かと。

事務処理規定を作る

事務処理規定というと難しそうですが、国税庁のHPにサンプルがあるので、これを利用して作成してください。

参考資料(各種規程等のサンプル)|国税庁

要は、不正しないよという自社ルールを作るということです。

検索できるようにする

一番厄介なのが、これです。
すぐ帳簿が出てくるように、検索簿を作成しなさいということです。

ただし、
1.2年前の売上高が5,000万円以下
2.プリントアウトして日付・取引先ごとに整理
のどちらかに該当すれば検索簿は不要です。

ただし、プリントアウトして日付・取引先ごとに整理しておくのはNGかなと。
プリントアウトして、さらに電子データ保管もしなければならないので、単に2度手間です。
プリントアウト保管がOKではなくて、検索簿の作成が不要なだけです。

検索簿の作成は、エクセルで作成できます。

左から、通し番号、日付、金額、相手先名と記録しておけばOKです。
摘要書きはなくて大丈夫です(会計ソフト読込用として書いてあります)。

電子データのファイル名は、こだわる必要はありませんが、通し番号と一致するようにしておきましょう。

<この記事で私が考えていること>
紙でプリントアウトしなくていいことになったんだから、いますぐ始めてほしいところです。
書類の保管量は少なければ少ないほどいいです。事務所や自宅が圧倒的に片付きます。


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