故人様が不動産を持っている場合には、遺産分割によりどなたか単独で所有することをおすすめしています。
確かに共有で持つことも可能ですが、圧倒的にデメリットの方が多いです。
メリットもあるけれど…
不動産を共有で遺産分割をすることについて、メリットがないわけではありません。
ひとつに、遺産分割が簡単であることです。
相続人が子3人であるとすれば、それぞれ3分の1ずつ所有することで平等になり、遺産分割がまとまりやすくなります。
また、不動産が賃貸物件である場合には、税金についてもメリットがあります。
所得税は所得が増えれば増えるほど税率が上がってしまうので、所得が分散することによって適用される税率も低くなり、トータルの税金も少なくなります。
とはいえ、次のようなデメリットの方が大きくなるため、基本的にはおすすめはできません。
売却しにくくなる
デメリットのひとつは売却しにくくなることです。
共有者がおらず単独所有の場合には、持っていようが売却しようが自由にできますが、共有の場合には、売却するにしても全員の同意が必要になります。
例えば、所有者が3人いて2人が売却したいと思っていても、ひとりでも売却のOKを出さなければ、売却することはできなくなります。また売却自体の意思はそろったとしても、売却金額で合意できないなど折り合いがつきにくくなります。
売却に限らず、大規模修繕など多額のお金を投じる必要がある場合にも意思疎通が難しくなります。こちらも、全員の同意がなければ進まなくなります。
何をやるにしても、共有者との意思疎通が必要になるため、意思決定が大変になってしまいます。
権利関係が複雑になる
もう一つのネックは、時間がたつにつれて共有者との関係が希薄になってしまうことです。
例えば親の不動産を3人の子(全員2人の子あり)が3分の1ずつ引き継いだとします。
この時点でも上記で説明した通り意思決定が難しくなります。
そしてそのまま放置したまま世代が進んでいき、次の相続でそれぞれ同じように共有で相続したとすれば、さらに6人の人がそれぞれ6分の1ずつ所有することになります。
つまり、世代が進むにつれてほとんど面識のない者同士で複数人所有するような事態になってしまい、解消はほぼ不可能になってしまいます。
遺産分割を楽にまとめようと不動産を共有してしまうことは、単に問題を将来に先送りにしているにすぎません。
将来に不安を残さないために、安易に不動産の共有という選択は避けておきましょう。
<大事なこと>
不動産の共有は時間がたつにつれて、デメリットが大きくなります。
すぐさま売却してしまう場合以外には避けておくべきでしょう。
<昨日の出来事>
午前中に春休み中にたまった仕事の片づけを。
午後は千葉県税理士会(本会というらしいです)の会に参加。
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