故人様が株式投資をしていた場合、その株式をどなたかが相続することになります。
その株式を売却したときに、利益が出れば税金の対象になります。

株の売却の税金
故人様からもらった株を売却した場合には、税金の対象になります。相続税を申告していて、納税してあっても、それとは別途税金がかかります。
ちなみに、故人様が株を持っていた場合、その場で換金することはできず、
証券会社に口座を新規開設→株を引き継ぐ→売却、という流れが一般的です。
株式の売却の税金は、
売れた値段 − 取得費(買った値段) − 譲渡費用(手数料)
で利益を求め、これがプラスであった場合には、この利益に対して20.315%の税金がかかります。
ちなみに、故人様が特定口座で、かつ、株を引き継いだ証券口座も特定口座にしておけば、証券会社が税金を計算して天引きしてくれるので、この場合には確定申告は不要です。
取得費加算
ところで、相続した株を売却した場合には、取得費加算という特例があります。
これは、相続税を払っていた場合に、その相続税の一部を取得費にプラスすることができ、その分利益を少なくするというものです。
取得費に加算できる金額は、
相続税額 × (売却した株の相続税評価額 ÷ 相続税の課税価格)
です。
相続税を100(相続税の課税価格1,000 そのうち株100)とすれば、
100 × (100 ÷ 1,000)=10
を取得費に加算することができます。
相続税の申告期限から3年以内に売却という条件はありますが、普通に売却するよりも税金が少なくすることができます。
注意すべきこと
確定申告が必要
この特例を使うためには、確定申告が必要になります。
これは特定口座であっても同様で、証券会社が計算してくれるのは相続税の取得費加算をする前までです(取得費加算はしてくれません)。
これが、ひとつ壁になってきます。
マイナスにはできない
この取得費加算は、利益を少なくすることができるものの、マイナスにすることはできません。
できるのは、利益0円までです。
仮に、売れた値段100,取得費95、取得費加算できる金額10であったとした場合に、
100 ‐ (95+10)= −5 とすることはできず、
100 − (95+5) = 0 という取り扱いになっています。
もちろん、利益がマイナス(損)の場合には、取得費加算はできません。
個別精査が必要
この取得費加算は、上記のように利益0円までが限度であるのと、損失の場合には使うことができません。そのため、株が複数ある場合には、どの株の売却で使えるのかどうかを精査する必要があります。
つまり、特定口座の年間取引報告書だけでは判断できず、個々の売買をすべて確認するとともに、相続税の申告書でその評価額をピックアップしなければなりません。
銘柄数が多ければ多いほど手間がかかります。さらに、少ない金額の投資であれば、手間の割には減税効果が少なく、費用対効果が少ないケースもあります。
利益が少ないようでしたら、やらないというのもひとつの手かもしれません。けっこう大変です。
<昨日の出来事>
午前は打ち合わせの準備。
午後はお客様との打ち合わせでした。
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