自分の会社であれば、ご自分の退職金を払うことができます。
生涯現役ということも多く、死亡退職金として支払うことも非常に多いです。
その時の自分の会社の株の評価についてまとめてみました。

死亡退職金として負債計上
会社の株を評価するにあたって、この死亡退職金は相続開始日に支払っておらず、後日支払うものであっても負債として計上することができます。
というのも、この退職金を受け取った場合には、相続税の課税の対象になります(500万円×相続人の数までは非課税ですが)。
本来はこの退職金を払うことで会社のお金が減少し、結果として会社の株の評価が下がるはずです。その時に、相続発生後にもらう退職金は課税されるのに、会社の評価は退職金を支払う前というのは、矛盾している(いわゆる二重課税)ことになります。
そのため、死亡退職金については相続開始後のものであっても、退職金については減額評価に反映させていいことになっています。
なお、死亡保険金は相続税評価額、帳簿価額ともに計上します。また、弔慰金については相続税の非課税部分については計上できません。
保険金を受け取る場合
ところで、退職金を支払うための原資の準備として、生命保険に加入しているケースもあるかと思います。
その保険金の収入は「未収保険金」として、相続税評価額、帳簿価額ともに記載します。
これは、保険の対象者が死亡することによって保険金を請求できる権利が発生するためです。
なお、退職金の支払予定がなくても死亡保険金を受け取る場合には、この処理が必要です。
税金の処理
なお、この2つの処理を行うことによって、会社に納税が発生する可能性もあります(生命保険金>退職金といったケースで起こる可能性があります)。
この、納税については「保険差益にかかる法人税等」として、負債計上することができます。
この保険差益にかかる法人税額は以下のように計算します。
| (未収保険金 − 保険積立金(未収保険金に対する資産計上部分がある場合) − 退職金(弔慰金も含む)− 繰越欠損金(残っていれば))×38% |
退職金を支払う場合の事例
以上の点を踏まえて、以下の事例の場合には、次のように記載します。
・会社がもらう死亡保険金 50,000千円(保険積立金 10,000千円の計上あり)
・退職金20,000千円 + 弔慰金 2,000千円
・会社に500千円の欠損金あり
| 科目(資産) | 相続税評価額 | 帳簿価額 | 科目(負債) | 相続税評価額 | 帳簿価額 |
| 未収保険金 | 50,000 | 50,000 | 死亡退職金 | 20,000 | 20,000 |
| 保険積立金 | 0 | 0 | 保険差益にかかる法人税等 | 665 | 665 |
※保険差益にかかる法人税
(50,000千円 − 10,000千円 − 22,000千円 − 500千円)×38%=6,650千円
<昨日の出来事>
午前は届出書の提出、初代パソコン初期化など。
午後は玄関まわりの掃除、ランニング7km。
■広瀬純一のプロフィール
■単発相談 対面・オンライン相談 メール相談
■個人のお客様 税務顧問 個人の確定申告
■法人のお客様 税務顧問 年1決算プラン(法人様向け)
■相続税の申告・ご相談 相続税の申告 相続税の試算
■税務調査・無申告対応 税務調査対応 無申告対応

