正しい決算書を作成するには、売上はお金をもらったときでなく、商品を販売したりサービスを提供した時に計上する必要があります。
その時に出てくる売掛金というものについて、まとめてみました。
売掛金とは
売掛金とは、商品を販売したり、サービスを提供したものの、まだお金を受け取っていなくても対価としてお金を受け取る権利を得ることになります。この権利のことを売掛金といいます。
決算書を作成する際に売り上げを計上する際にも、お金をもらった時点でなく、お金をもらう権利を得た時点で売上を計上する必要があります。
会計ソフトに入力する際には、処理の簡略化とわかりやすさからお金をもらった時点で計上するケースもあるでしょうが、売上の月と入金の月にズレがあるようでしたら、正確な売上を把握するために、きちんと売掛金を計上することをお勧めします。
なお、普段は入金の段階で売上に計上しても税金計算上は問題ありませんが、個人事業の年末や法人の決算期には必ず計上しましょう。
売掛金の残高の把握
例えば、5月に商品100万円を売り上げて、6月に入金した場合を考えてみると、5月に売上代金100万円を得る権利を得ることになるので、5月末時点で売掛金が100万円あることになります。
その後、6月になって100万円入金した場合には、その売掛金100万円の権利がなくなるので売掛金が0円になります。
これを、全取引先を個々に把握する必要があります。0円になっていない場合にはまだもらっていなかったり、請求額と入金された金額が一致してないようなことがあります。
個々の残高の把握が終わったら、その金額を合計してみましょう。それが現時点での売掛金の残高ということになります。
この売掛金の管理は、Excelで月ごとに把握すると比較的簡単に管理できます。
会計ソフトの売掛金との照合
会計ソフトの入力が終わったら、その把握した売掛金の残高と照合してみましょう。
会計ソフトだとすべての取引先が合算されているケースも多いでしょうが、きちんとした処理が行われていれば、会計ソフト上の売掛金の残高と、帳簿上の売掛金の残高は必ず一致します。
一致していない場合には、何らかの誤りがあるはずです。
・帳簿自体が間違っている
・売上自体を入力し忘れた
・入金の際に天引きされたものがあるが未処理(源泉所得税、相手が負担した経費など)
・振込料がこっち負担になっているが未処理
といったことがあるので、きちんと確認しておきましょう。
なかなか残高が合わない場合には、会計ソフトの売掛金に補助コードをつけて、取引先別に入力することもお勧めします。この方が非常にわかりやすいです。私でも、全部の取引先が合算してあると、非常に把握しにくいので、分けているケースが多いです。
<大事なこと>
売掛金にも正しい数字というものがあります。
現実の売掛金と、会計ソフトの数字が必ず一致するかどうか確認しましょう。
<昨日の出来事>
午前中にお客様との打ち合わせ。
午後は納税の手続き関係を、eLTAXの使い方に苦戦しつつ(目も取らなかった自分が悪いのですが。
ランニングは8km、かなりゆっくりめに。
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