住宅ローン控除と自宅売却の3000万円控除の関係

住宅ローンを利用して住宅を購入した場合には、所得税・住民税を借入金の残高に応じて、減税するという、住宅ローン控除という特例があります。

また一方で、自宅を売却したときに譲渡益が出てしまった場合に、3000万円までであれば譲渡益を減額し、結果として大幅な減税になるという特例があります。

この全く違う2つの規定ですが、同時利用ができないという制限があります。

併用できない

上記での住宅ローン控除の特例、自宅売却の3,000万円控除の特例、基本的には同時に利用することができません。

つまり、どちらか一方を選んで利用することになります。

これは、住宅を買い替えるときに起きることが想定されています。どちらも、かなり税金的に優遇されてしまうので、制限がかかっているものと考えられます。

どちらを利用するにしても、確定申告をしなければならないため、いずれかをその時までに選ぶ必要があります。

ちなみに細かいことをいえば、住宅ローン控除を受ける場合には、居住年(住宅ローン控除を受ける年)とその前2年、とその後の3年間の計6年間3,000万円控除を受けることができないとされています。

自宅を売ってから、数年賃貸or実家などで住み、この期間が解除されてからであれば受けることができます。

住宅ローン控除を受けて、その後売却の場合は3000万円控除の要件を満たさなくなるので(すまなくなってから3年というルール)こちらは不可能です。

まあ、うまく併用できないように、よくできているなあと感じたものです。

変更はできない

ところで、確定申告の時期に両方の特例を使うことができたとします。

その確定申告でどちらかを選んだあとで、住宅ローン控除⇔3000万円控除を切り替えることはできません。

修正申告or更正の請求を提出することが考えられますが、この申告書や請求書を出すことができるのは、計算が間違えている場合に限られます。

計算結果が間違えていない以上、提出することはできません。特例の適用誤りは計算ミスではなく、自分が選んだと考えられるからです。

つまり、一度出してしまったら、変えることができません。

どちらかを選ぶのは、提出前に慎重に判断しましょう。

住宅ローン控除の初年度と自宅売却の年が違う場合

今までのケースは自宅の売却と住宅ローン控除の初年度が同じ年の場合です。この場合には、申告書の提出までに決めることができます。

一方で、この2つの特例を使える年がずれる場合には、また別のルールが存在します。

先に3000万円控除→あとで住宅ローン控除

この場合には、残念ながら何もありません。

先に3,000万円控除を使ってしまったら、そのあとの年で住宅ローン控除は使うことができません(制限期間内の場合)。

このあとに住宅ローン控除を使いたいのであれば、その前の自宅売却の申告で3000万円控除をあえて使わないでおく必要があります。

先に住宅ローン控除→あとで3000万円控除

こちらの場合には、救済措置があります。

この場合には、3000万円控除を使う申告書の提出期限までに、住宅ローン控除を使った申告をすべて住宅ローン控除を使わない修正申告書(or期限後申告)を提出(+納税)することで、3000万円控除を受けることができます。

住宅の買い替えという機会自体がなかなかないので、このケースになることは少ないですが、やり直しが不可能(or難しい)だけに、かなり慎重な判断が必要です。

<昨日の出来事>
午前はお客様と打ち合わせ、確定申告の結果とそのあとの流れについて。
午後はランニング7km、新しいプリンターの設置。

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