会計事務所に数年務めていたり、独立していろいろな方の仕訳を見てきましたが、
複雑になる取引の仕訳は、本当に人それぞれだなあと思います。
そのほうが効率的であったり、慣れていたりと色々あるのでしょうが、意外と単一での仕訳のほうが、理解しやすく簡単です。
いままで、やりにくかったもの、今では使っていないやり方をまとめてみました。
仕訳を訂正できない
会計ソフトによっては、会計事務所がチェックしたあとだと修正できないようになっているものがあります。
どうしてこんなことになっているかといえば、あとでお客様が不正しないようにするためにこのような設定になっています。
絶対に直せないわけではなく、仕訳の消去ができないだけです。ただし、それゆえにややこしい入力が必要になります。
仕訳自体を間違えてしまったときに、その仕訳自体を消去するのではなく、間違えた仕訳の逆の仕訳を入れて、プラスマイナス0にしたうえで、正しい仕訳を入力する必要があります。
例えば、消耗品100円を払ったときに、間違えて120円(消耗品120/現金120)と仕訳してしまった場合に、
現金120/消耗品120(間違えた仕訳を相殺する仕訳を入力)
消耗品100/現金100(正しい仕訳を入力)
というかたちで修正します。
本当に誤っている場合には問題ないのですが、どのように修正したかという履歴は残り不正できないようになっています。
とまあ理屈はわかるのですが、後で確認すると仕訳がゴチャゴチャになってしまいます。あげくに税務調査でも不審がられてしまい、いい思い出はありません。
という理由もあり(もちろんそれだけではありませんが)、独立したことを機に、この会計ソフトも卒業しました(不正ももちろんしません)。
1つのお金の動き=1仕訳厳守
会計事務所に入ったときに想像以上に苦戦したのが、このやり方です。
どういったものかといえば、例えば借入金48,000円の返済(元本45,000円、利息3,000円)を入力する際に、
借入金 45,000 /現金 48,000
支払利息 3,000
のような形で仕訳をするのですが、
借入金 48,000 / 現金 48,000
と入力したうえで、それとは別に
支払利息 3,000 / 借入金 3,000
とつじつまを合わせるやり方です。
この程度のものであれば理解できるのですが、さらに複雑なものになると、凡人だと理解しにくいような仕訳がいくつも出てきます。
通常通り仕訳を入力しても結果は同じになるのですが、こちらの場合、入力は楽でも仕訳自体の説明が難しく、おすすめもしていません。
今でもよほどのことがない限り、使うことはないです(0ではないですけど…)。
始めて会計事務所に勤めていたときの上司がこのやり方で、これがけっこうしんどかったです。数字も合いそうで、合わなかったですし。まあ、こっそりやめましたが。
複合仕訳
複合仕訳というのは、
借入金 45,000 /現金 48,000
支払利息 3,000
といった、複数のことを一つにまとめる仕訳で、簿記3級でも比較的おなじみではないでしょうか。
ところで、このやり方自体はいいとは思いますが、私はと言うとやめました。
理由はこのようなものがあります。
・Excelでのインポートがしづらい
・後で履歴を見ると、非常に確認しづらい
・入力の際に登録ボタンも押す必要があり面倒
とはいえ、こちらは馴染みがあると思うので、やりやすいようでしたら、続けてもいいかと思います。
<昨日の出来事>
午前、午後ともにお客様との打ち合わせ。合間に買い物。
夕方にランニング7km、ちょっと予定がハードだったのか20時就寝。
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