月次決算をきちんとやっているならば、できるだけ精度の高いものにしていきたいものです。
次のことを追加していただけるだけで、さらに精度が上がります。
減価償却費
月次決算をやっているならば、減価償却費も月割りで金額を入れていきましょう。
会計ソフトを利用されていれば、この1年間の減価償却費を自動計算してくれます。
税金計算だけを考えれば、最後にまとめて金額を入れれば問題ないですが、もし毎月きちんと整理しているのであれば、年間の減価償却費を12で割った月額で、毎月入れていきましょう。
もちろん概算でもかまいませんが、あまり金額がずれているとかえって逆効果になってしまうので、はじめの月に金額をきちんと確認しておきましょう。
「黒字だと思ったのに、減価償却費を入れたら赤字になっちゃった、話と違うぞ」なんてことのないようにしておきましょう。
家事按分
これは個人事業者のみのことになりますが、プライベートのものと仕事用のものが混じっているような費用があった場合にも注意が必要です。
毎月経費に落としていて、最後の月でプライベート分の10%を経費から除外する程度ではさほど影響はないかもしれませんが、半分以上経費から場外するような場合には注意が必要です。
たとえば、家賃を毎月10万円計上しているものの、実は経費にできるのが1万円(10%)だけだった場合には、最後の月に120万円の経費→12万円に訂正しなければなりません。
そのため、最後の月に108万円も経費から除外(つまりその分利益に加算)することになってしまいます。
今年は税金が少ないかと思っていたのに、そんなことなかった、なんてことのないようにしておきましょう。
できることなら、家事按分の処理は毎月行っておきましょう。
消費税
消費税についても現時点でどれくらいの金額を納めなくてはいけないかきちんと把握しておきましょう。
これは毎月正しい数字を入れるのは難しいかもしれませんが、概算でもいいので必ず見積もっておきましょう。
特に税込経理の場合には、最後に消費税/未払消費税という仕訳を入れた瞬間に、損益が大きく変化してしまうからです。
消費税を入れたら利益が少なくなり、税金が少なくなったと喜ぶのはまだ早いです。
上記の2つとの違いは、上記の2つはすでに払ってあるものに対して、消費税はこれから納めなくてはいけないものです。この決算を締めた時点でこの消費税の納税資金も確保してなければなりません。
そのため、消費税に関しては、正しく損益を把握すること以外に、納税資金をどれくらい確保しておかなければいけないかを把握するために必要です。
事業は赤字で納税は少なくても、消費税の納税は通常はあります。
しかも、消費税の納税は大きくなりがちです。普段から消費税の納税資金については常に意識しておきましょう。
<大事なこと>
せっかく、毎月入力しているのであれば、できるだけ精度よくやっておきましょう。
経理は自分のためにやるものですので。
けっして、税金計算だけのためにならないようにしましょう。
<昨日の出来事>
午前中にブログ、その後庭の手入れを前日に引き続き。
午後にはランニング8km。
AIで写真をジブリ風にというのが流行っている?ようだったので、自分も試しにやってみたら、立派なおじいちゃんが完成してしまいました…
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