経費の勘定科目別にどのようにチェックしているか①

この時期は、お客様の青色決算書を拝見することが非常に多くなりますが、どのようなことをチェックしているか、まとめてみました。

租税公課

租税公課とは、税金や行政手数料、組合費や回避のために使う勘定科目です。

間違えやすいところは、税金の取扱いです。

所得税や住民税などの税金は経費にならないので、このようなものが入っていないかを確認します。

また一方で、事業税や消費税は経費にすることができるのですが、こういったものが入っていない場合も結構あったりします。

「税金は経費にならない」と教えられている場合が多いようですが、経費になるもの、ならないものがあるので注意が必要です。

経費にならない税金

また、所得税の予定納税(7,11月頃に納めるもの)は経費にはなりませんが、確定申告でトータルの税金から直接減額することになりますが、こちらの記載漏れも非常に多いので、十分注意しましょう。金額は、e-Taxの確定申告のお知らせなどで確認ができます。

確定申告のお知らせを確認しましょう

通信費

通信費は、スマホ代、インターネット代、切手代、郵便代、宅急便代といったものが該当します。

まず問題になるのが、スマホ代です。

仕事専用のものと、プライベート用のものを厳密に分けて使用して、仕事専用のものを経費にしていれば問題ないのですが、仕事用とプライベート用のものを1台で兼用しているケースの方が多いかと思われます。

このような場合には、全額経費にすることはできず、一部は経費から除外しなければなりません。

どの程度経費にするかは、各々の判断となりますので、利用実績に応じて判断する必要があります。

〇%経費にしているかどうかは、私自身はチェックしませんが(税務調査ではないので)、全額経費にしている場合には、確認されると思ってください。

また、自宅で仕事している場合で、自宅のネット代も経費に入れている場合にも、このような論点が出ていますので、お気を付けください。

ちなみに、荷造運賃という勘定科目もありますが、商品の発送に宅急便を多く使っている方以外は、たいした金額にならないので、この科目は使わないで通信費にまとめた方がいいでしょう。

接待交際費

接待交際費は、お客様を中心とした仕事の関係者との関係を円滑にするための費用で、食事代・贈答品代・慶弔費といったものが該当します。

適正なモノであり、かつ金額が少ない場合には、チェックされることはないでしょうが、売上の規模にかかわらず、金額が膨らんでいる場合はチェックされます。プライベートのものと混在しやすいからです。

家族や親戚・友人に対するものはNGであり、かつ、仕事の関係者であっても同じような人と毎日のようにある場合にも、認められないと思ってください。

どうしても、仕事と直接関係のある経費ではないので、誰にどのような理由でお支払いしたのかを記録しておきましょう。

個人事業は交際費の制限がない点がメリットともいわれていますが、だからといっていくら使っても許されるわけではありませんので、ご注意を。

<大事なこと>
個人事業の経費で間違えやすい点やチェックされやすい点を書いてみました。
数回に分かれてしまいますが、参考にしていただければと思います。

<昨日の出来事>
昨日は終日税理士会の無料相談会でした。税理士会主催の無料相談はすべて終わり一安心でした。


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