贈与をする前にコストを計算しておきましょう

贈与をする前には、必ず贈与税を計算しておきましょう。

また、不動産を贈与する際にはそれ以外にもコストがかかります。

「こんなはずじゃなかった」には気をつけましょう。

贈与税は高い

贈与をしたときにかかる一番のコストが贈与税です。

ところが、この贈与税というものは、非常に高額になることがあります。

110万円までは贈与税がかからない一方で、その金額を超えてくると結構なペースで納税額が増えます。

贈与額 100万 200万 300万 400万 500万 700万 1,000万
贈与税 0 9万 19万 33.5万 48.5万 88万 177万

ちなみに、この表はあげた人が祖父母や父母で、もらった人が18才以上の場合です。

夫婦間や兄弟間の贈与や、未成年者への贈与はさらに高額になります。
(1,000万円の贈与で、231万円ほどの納税が必要)

相続税の場合には、いつ人が亡くなるかわからないため納税額がいくらになるかわかりませんが(大まかな金額を予想することはできますが)、贈与税の場合にはあげる金額が決まれば、納税額ははっきりわかります。

500万円を贈与するにしても、

1回で贈与してしまえば贈与税が48.5万円かかり、実質もらえるのは451.5万円です。

5年間に分散して贈与すれば、贈与税はかかりません。

高額の贈与する場合には特に注意しておきましょう。

相続時精算課税制度を使うという手もあるが…

贈与税の計算方法には、相続時精算課税制度というものがあります。

贈与税が高額であったものが、2,500万円まで贈与税がかからないという一見ものすごく優遇される制度に思われるかもしれませんが、一度使ってしまうと後戻りができないといった大きな欠点があります。

どちらを選ぶのがベストなのかは、相続税を試算してみないとわかりません。

相続時精算課税制度は、あくまで相続がおきたときに相続税で精算するという制度ですので。

贈与税が高いから、相続時精算課税制度にするというのはおすすめできません。

あらかじめ、先に贈与税を計算しておけば、納税額が高額になった場合には、

・相続時精算課税制度を考える(相続税も試算が必要)
・贈与を数年に分ける
・贈与そのものをやめる

といったことが選択できます。

多少使い勝手がよくなった相続時精算課税制度

多額の贈与を行う場合、相続時精算課税制度の検討を

贈与税以外のコスト

贈与するものが現金であれば他のコストはかかりませんが、不動産を贈与する場合には、それ以外のコストもかかります。

名義を変える際には登録免許という税金がかかりますが、これは相続でもらう時に比べて高額になります。

また、名義変更を司法書士にお願いすれば、その手数料もかかります。

また、不動産取得税という税金も別途かかります(相続でもらった場合にはかかりません)。

不動産を生前に子供名義に変える場合に起こること

本当に生前に渡す必要があるのか、考えておきましょう。

<大事なこと>
贈与に関する税金は思わぬ税金が発生してしまうことがあります。
とくに、高額な贈与をする場合や不動産を贈与する場合には、「こんなはずじゃなかった」にならないよう注意しましょう。


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