相続税申告のよくある勘違い

相続での相談を受けていると、何らかの勘違いを持っている方が多いです。

よくあるものをまとめてみました。

税額の計算

相続税の計算は、故人様の財産と基礎控除額(相続人の人数)が決まれば、納税額が決まります。

その税額の計算方法が、

(故人様の財産の総額 - 基礎控除額)×税率

と勘違いされている方が非常に多いです。

実際には、
1.故人様の財産の総額 - 基礎控除額 を計算する
2.1の金額を、相続人が相続分で取得したものとして各々の税額を計算する
3.各々の税額を足算した数字が、相続税

とやや計算はややこしいです。

相続税の計算過程

そういったこともあり、思ったより税額が少なくなります。

お金は銀行の預金残高だけ

相続税の申告には、お金の残高を申告するのは理解いただけているのですが、銀行の預金残高だけを申告すればいいと思っている方も、けっこういます。

実際には、自宅に保管してある現金の申告も必要です。

ちょっとややこしいのが、実際にお亡くなりになった日の残高という点です。

特に、銀行預金の凍結を過剰に恐れて、葬儀費用や今後の生活費のために多額の現金を引き出しているケースで勘違いが起きやすいです。

相続税の申告の時点ではなくなっているものと思われますが、お亡くなりになった日にはその多額の現金があったものと考えられますので、その申告を忘れないようにしましょう。

相続開始前に葬儀費用を引き出しておいた場合

ちなみに、現金で隠し通そうと思う方も稀にいますが、何らかの形で見つかることがほとんどです。意図的に隠せば、重加算税という罰金的な税額の納税も必要になります。

税務署は現金に関しては非常にキビシイです。

それに、防犯上にも問題があるので、やめておきましょう。

税務署が助けてくれる

相続税でネックになるのは、サポート体制が非常に弱いところです。

対象人数が多い所得税の確定申告をイメージしている方が非常に多いのかもしれませんが、相続税に関しては、非常にサポートが薄いです。

そもそもの、申告が必要かどうかもご自分で判断しなければいけません。

たまに、税務署に言われていないので申告しませんという方がいますが、税務署から言われて申告したのでは手遅れだと思ってください。

「どうして申告しなかったのですか?」のスタンスです。わかりませんでしたと言っても、救済されることはありません。

唯一の救いは、申告のお尋ねの書類が届くことです。ただし、これが来てから動き出すとちょっと遅い場合がほとんどです(期限が過ぎてから来ることもあるようです)。

じゃあ、申告のサポートしてくれるかといえば、申告書の書き方など最低限のことを教えてくれる程度です。

確定申告の時とちがって、いつでもというわけでなく、基本予約制です。その予約もなかなか取りにくいようです。

そして、税務署で教えてもらったとおりにやって、受け取ってもらえれば大丈夫でもありません。あくまで受け付けたのみで、問題があれば税務調査の対象にもなります。

相続税の申告はすべて自己責任ということになります(相続税に限らないのですが…)。

そういったこともあり、10か月という比較的長めの期間が用意されていますが、安心せずに速やかに動き出しておきましょう。

できれば、生前に相続税の申告が必要なのかどうかを把握しておくことがベストです。

<昨日の出来事>
午前は税制改正のオンラインセミナーの受講。
午後はランニング13km。

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