相続を機に土地を売却する場合、早めに測量を

相続をきっかけに、不動産の売却を検討することがあります。
・その不動産が必要なくなったため
・相続税の納税資金に充てるため
といった理由がありますが、土地を売却する際には、土地の測量が求められることがほとんどであることから、早めの測量をする必要があります。

相続税の評価をする場合の土地の面積

相続税で土地の評価をする場合には、路線価地域であれば、
1㎡あたりの価格(路線価)×面積 によって計算します。

ところでその面積については、「実際の面積」によって評価することになっています。

またそれ以外には、
・評価する土地の面積が、登記簿上(法務局で入手)の面積と異なる場合には、
実際の面積で評価する
・すべての土地について、実測を求めているわけではない
となっています。

そのため、メジャーなどで簡単に計測してみて、登記簿の面積と大幅に異なることがなければ、
測量を行わず、登記簿の面積にて申告することが、ほとんどです。

土地の売却には測量を求められる

相続税の申告の場合においては、費用の面においても、時間の面においても、
相続税の申告をする際に大きな負担になることから、
すべての土地について、測量を求められてはいません。

ただし、その土地が不要になってしまったり、相続税の納税資金を確保するために、
土地を売却することになった場合には、ほとんどの場合には、土地の測量を行います。

その際には、土地の正しい面積がわかることから、「実際の地積」は登記簿の面積でなく、
測量した面積となってしまいます。

土地を売却すると、矛盾が指摘されることがあります

土地の測量を行った場合に、登記簿の面積が測量した面積と異なった場合には、
登記簿の書き換え(地積更正登記)が行われます。

当然ながら、その情報は税務署も見ることができます。

また、土地の売却の申告を行った際には、売却した土地の面積を記入する欄があります。

その際には、相続税で申告した際の土地の面積と、売却した土地の面積に矛盾がないか必ず確認されます。

相続税の申告の際に登記簿の面積で評価した場合には、本来ありえない、相続税で申告した際の土地の面積と、売却した土地の面積が食い違うといった問題が起こることがあるからです。

相続税を申告したのち、測量をしたら登記簿の面積より大きかった場合には、
土地が過小評価されているため、相続税が少なく申告されていることから、修正申告を求められることがあります。

逆に、測量をしたら登記簿の面積より小さかった場合には、
相続税を多く納めているので、何も言われないでしょう。

そのようなことがない場合ようにするために、相続を機に土地を売却する場合には、
正しい相続税の申告をするために、早めに土地の測量を行っておく必要があります。
測量には最低でも2~3か月ほどの時間がかかります。


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