相続税の申告で株の配当金でチェックしておくこと

故人様が株を持っている場合には、配当金の入金についても必ずチェックしておきましょう。

まだもらっていない配当金を財産に計上しなければならなかったり、取引している証券会社以外のところから株が見つかったりすることがあります。

未収配当金という財産

配当金は、配当金交付基準日(事業年度末、中間決算末など)に株を持っていた場合に支払われます。

配当交付基準日から実際に配当を受け取ることができるまでに2~3カ月かかります。

ところで、配当交付基準日から実際に配当をもらうまでに亡くなってしまった場合には、故人様が配当を受ける権利を得ていることから、まだもらっていない配当金であっても財産に計上する必要があります。

故人様が上場株式を持っていた場合の配当金の取扱い

そのため、故人様が株の取引をしている場合には、その銘柄がいつ配当を行っているかを必ずチェックしておく必要があります。

配当金額のチェック

故人様が配当をもらっていた場合にもうひとつ考えておいた方がいいことに、もらうべき配当金が一致しているかどうかのチェックをしておきましょう。

上場株式の配当金については、

1株当たりの配当金 × 所有株式数

から、税金が20.315%差し引かれた残りが入金されます。

証券会社からもらった残高証明書に記載してある所有株式数をかけても、まれに一致しない場合があります。

この場合には、故人様がその証券会社以外に株を所有していることになります。

端株という存在

上場株式は通常は証券会社で決められた単位(100株単位など)をベースに取引しますが、

・株券電子化(2009年)
・株式分割や併合
・証券会社との取引以外

といった理由で株が端数(取引単位外)になったものが証券会社でなく、信託銀行の特別口座に保管されている場合があります(上場会社の場合には、株主の管理や配当金の手続きを信託銀行に委託しています)

この場合には、証券会社以外にも、信託銀行での手続きが必要になります(残高証明書の発行、相続の手続きなど)。

その会社がどこの信託銀行に委託しているかどうかは、会社のHPを見ることで確認できます。

端株の存在は、配当金から確認するのが一番簡単ですが、
ほふりの開示請求からも探すことができます。

故人様がどこで株の取引をしていたかわからない場合の探し方

<大事なこと>
配当金の金額から端株が見つかることもあるので、念のためチェックしておきましょう。

<昨日の出来事>
午前中にお客様との打ち合わせ。
午後はzoomで司法書士先生にご相談、その後ランニング8km。


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