相続対策での税金対策は一番最後

相続税は比較的高額になるケースも有ることから、税金関係をなんとかしたいという相談もよく受けます。

確かに、税金を少なくすることも大事かもしれませんが、相続の対策でいえば、それより先に考えておきたいことがあります。

遺産分割対策

相続税というよりも、相続という観点でいえばもめないようにしておくことが大事です。

財産が現金や換金しやすい上場株式がメインであれば、どのようにでも分けることが可能なので、争うことは少ないです。

一方で、不動産や故人様の経営していた会社の株式といった、換金も難しく、できることならば共有することも避けたいことから、何らかの対策はしておきたいところです。

対策として考えられるのは、

・生前にきちんと話し合っておく
・遺言書を書く(内容にも注意が必要ですが)
・代償分割のための資金を用意しておく

といったことも考えておきましょう。

せっかくの家族の絆が相続をきっかけに破綻してしまうことは、絶対に避けてほしいところです。

納税対策

いざ、相続がおきてしまったときに、納税できるかどうかも考えておきましょう。

相続税というものは、故人様が所有していた財産のうち、その中から一部を国に納めてくださいというような内容です。

そのため、故人様の財産が現金のみであれば、払うことができないといったことはおこりにくいのです。

ところが、故人様の財産が換金の難しいような財産ばかりで、現金の比率が少ないと、納税資金の確保が課題となってしまいます。相続税は現金一括納付が原則です。

このような場合には、あらかじめ相続税がどの程度かかるかシミュレーションして置くべきでしょう。

それを踏まえたうえで、

・銀行からお金を借りる
・どの財産を現金化するか考えておく
・あらかじめ売却をしておく
・相続後すぐ売却できるように、遺産分割のことを考えておく

といった、納税資金を確保するための行程を考えておきましょう。

税金対策

上記の遺産分割対策、納税資金対策ができていて、かつ、それでも余裕があるのであれば、次にやっておくのが税金対策です。

なぜ、相続の中で税金対策が一番優先順位が低いかといえば、いくら税金が安くなったとしても、もめてしまったり、納税ができなければ、残された家族が苦労してしまうからです。

それに、税金対策でやることが、遺産分割対策と納税資金対策に逆行してしまうケースがあるからです。

相続税を減らす対策と、それがいいかどうか

確かに相続税が安いほうがいいと思うでしょうが、それ以上に残された家族が、相続を苦労なくスムーズに進めるような状態にしておくことのほうが、大事だったりします。

<昨日の出来事>
午前は個人的な買い物へ。
午後はそれに関連した手続き関係をすすめました。

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