法人成りしたら、真っ先にやってほしいのが預金通帳を作ることです。
通帳ができたあとのこともあわせて、まとめてみました。
法人の通帳はすぐ作れない
法人成りをしたら、一番優先してやることは法人の銀行口座の開設です。
どんなことをするにせよ、お金の管理は必要で、これがないとなにもできないからです。
ところで、法人口座は個人口座のようにすぐできません。法人口座の場合には、厳しい審査があり、2週間から1ヶ月程度かかります。
また、法人口座の作成には、以下のような書類の提出も求められます。
・法人の登記簿謄本
・法人の定款
・法人の印鑑、印鑑証明書
・代表者の印鑑、印鑑証明書
・代表者の身分証明書
特に、法人の登記簿謄本は、法人の設立登記をしてから登記簿謄本を取得できるまで1〜2週間かかります。
そのため、法人を設立した日に預金口座を解説しに行くことはできず、登記簿謄本を取れるようになったからといっても、即日開設はほぼ不可能です(ネット銀行でない限り)。
とはいえ、預金口座は事業を行う上で必須なので、優先的にすすめていくようにしましょう。
このときに、どこの預金口座を開くかにも気をつけておきましょう。
特に、融資を受けるときには信用金庫or地方銀行で作成しておきましょう。メガバンクはNGです、メガバンクは大手企業向けだからです。
とりあえず個人口座を使う
とはいえ、預金口座ができるまで、事業をストップする必要もありませんし、預金口座ができるまですべて現金でやり取りする必要もありません。
とりあえずは、今まで使っていた個人通帳を利用して、そのまま続けていきましょう。
とりあえず、法人開設日の残高をベースに、
普通預金 / 役員借入金 と仕訳して、あたかも法人口座のように利用しましょう。
法人開設日に、預金口座に入っているお金を通帳ごと借りるイメージです。
気をつけたいのが、個人の入出金なのか、法人の入出金なのか厳密に分けることです。
売上の入金があったとしても、それが個人時代のものであれば、売上でなく役員からの借入金扱いになります。
通常通り仕事ができる反面、仕訳自体ややこしくはなるので、気をつけましょう。
通帳ができたら
通帳ができたら、やることは2つです。
まず、株主から集めた資本金(社長個人が預かっているお金)を法人に全額移しましょう。これをやらないと、法人に資本金がないことになってしまいますので…
そして、上記で個人通帳の入出金のものを、すべて法人通帳の入出金になるよう切り替えましょう。これが、なかなか時間がかかります。
入金であれば、すべてのお客様に通知して入金先を変えてもらう必要があります。
引き落とし口座も、すべて法人口座に切り替えます(場合によっては契約のしなおし)。
・事務所の家賃
・電気、電話、ガス、水道の引き落とし
・車などの保険料
・車のリース代
・借入金
などと、ものすごくやることは多いです。
特に、借入金と家賃関係など金額の大きいものは、法人成りする前に事前に相談しておき、どのような手続きが必要かあらかじめ確認しておきましょう。
金額が小さいものは、少しずつでも構いません。半年くらいを目安に少しずつ取り組んでいきましょう。
<昨日の出来事>
午前はブログのみ、思った以上に時間がかかってしまいました(けっこう省略したつもりでしたが)。午後は、読書とランニング7km。
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