子だけで相続対策はできるか

たまに相談があるのが、「親が相続対策してくれない」ということです。

自分の考えをまとめてみました。

相続税を計算するのに必要なこと

相続税を計算するためには、親の財産と相続人の数がわかれば、全員で支払う相続税の大まかな目安がわかります。

相続人の数は、基本的には家族の人数になることが多いので簡単に把握することができます。

相続人の人数がわかれば、基礎控除額(3,000万円+600万円×相続人の数)と親の財産の金額によりある程度は把握できます。

親の財産<基礎控除額であれば、相続税の納税がないものと考えられ、それ以上のことはしなくてもいいでしょうし、

親の財産>基礎控除額であるならば、相続税の申告と納税が必要になり、何らかの対策をしたくなるものです。

親の財産を聞き出せるかどうか

ところで、問題になるのは親の財産を聞き出せるかどうかです。

最近「税理士さんだから、相続対策はばっちりなのですか?」と聞かれましたが、

「聞きづらいので一切知りません。対策もやっていません」とお答えしました。

親の方から、「万が一の時のために、どこにいくらあるから」といった話をしてくれれば把握はできるでしょうが、

自分の方から、「相続が心配だから、いくらあるか教えて」は聞けないですね。

これを聞くことによって、むしろ親が不審に思い、かえって家族関係がギクシャクしてしまうのではないでしょうか。

親の財産がわからない以上、ほとんど何もできないのが現状です。

相続税対策も難しい

仮に、親の財産がわかったところで、相続税対策ができるかどうか。

これも以前に、「相続税対策のために、生前贈与をしていきたいが、親が一切応じてくれない」といった相談を受けたことがあります。

これについても、親が応じない以上はあきらめるしかないのが現状です。

生前贈与は、あげる人の「あげるという意思」と、もらう人の「もらう意思」の両方がないと成立しません。

そもそも、財産を持っている方が「あげない」と言われれば、それ以上のことはできません。

「どのように説得すればいいですか?」とも聞かれましたが、

「相続税対策のために贈与してください=おこづかいをください」なので、とりあえずあきらめて、少しずつ話し合ってみたらどうですか、とお伝えしました。

このブログでも、生前贈与をすることで相続税負担を減らすことができるといったことも書いていますが、財産を持っているのは親なので、親がやりたくないのであれば何もできないのが現状なのではないでしょうか。

いろいろなところで情報があるせいか、相続対策をやっている人が多そうに感じるかもしれませんが、実際に一番簡単である110万円以内の金銭の贈与も、私の肌感覚でいえば10人に1人か2人くらいではないでしょうか。

ムリした相続税対策に取り組もうとしないで、「お金は残さないでいいから」といって、親に長生きしてもらうのもいいのではないでしょうか。

<大事なこと>
相続税対策は、子主導では難しいですね(こういったことを聞かれて気づきましたが)。
税金のことだけを考えればやった方がいいかもしれませんが、無理してやらないというのも大事だったりします。

<昨日の出来事>
午前中に買い物と食事へ。
午後は確定申告の提出の確認と、ランニング8km。


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