税務署と税理士の税務相談の違い

税理士として仕事をしていますが、やはり税務署の人と勘違いされることは多いです。
税理士って何しているかわからない人の方が多いのではないでしょうか。

そもそも、私もこの仕事をするまで税理士がなにをしているかは知りませんでしたし、
何も知らずに税理士試験を受けていました。

役割の違いについて考えてみました。

税務署とは、税理士とは

税務署とは、ChatGPT(無料版です)では、

「税務署は、国や地方自治体における税務行政を担当する機関です。税務署は、納税者からの税金の徴収や確定申告の審査などを行い、税務に関する法令や規則の遵守を監督します。
税務署の主な業務には以下のようなものがあります:
1.税金の徴収と管理  2.確定申告の審査  3.税務相談と指導
4.税務調査と取締り  5.税務手続きと書類の受付」

と、出ました(一部抜粋しています)。

一方で税理士をChatGPTで調べると、

「税理士は、税務や会計に関する専門家であり、個人や企業の税務申告や会計処理をサポートする役割を担います。税理士は法律や税制の専門知識を持ち、税金や法的規制に関する最新の情報を把握しています。
税理士の主な業務には、以下のようなものがあります
1.税務申告の準備と提出 2.税務相談と計画     3.会計処理と財務報告
4.監査対応       5.税務コンプライアンス
税理士は、クライアントの税務と会計に関する専門知識を活かし、法的義務を遵守しながら最善の経済的利益を追求するお手伝いをします。税理士は、公認会計士や独立系の税理士事務所に所属している場合もあります。」

と、出ました。

ChatGPTをまとめると、

税務署は、納税者からの税金の徴収、確定申告の審査・監督が主な仕事。
税理士は、個人や企業の税務申告や会計処理をサポートする役割が主な仕事。

といったところでしょうか。

税務署でも税務相談はできるけど…

税務署と税理士の仕事の中で、1つだけ共通しているものがあります。

それが「税務相談」。

一番初めに思い浮かべるのは、税務署で相談することでしょう。

もちろん、税務署でも税金の相談(税務相談)はできます。
税務署の税務相談は、無料でだれでも利用できるといった、大きなメリットはありますが、

・あくまで業務の一部
・不特定多数の人(国民全員)を相手にしているので、時間は自ずと限られている。
・確定申告期のような繁忙期には、長い待ち時間
・教えてくれるが、手伝ってはくれない(あくまで自分でのスタンス)
・1年分の資料を持って行っても、集計の仕方を教えてもらって終わり
・法律に則ったことしか教えてくれない(一般論のみ)
・一応法律に書いてあるので、ある程度知っているだろうといった前提で説明される
・税金以外の相談は基本不可(会計ソフトの使い方などは×)
・住民税や事業税などの管轄外のことも相談できない
・当然ながら、オーダーメイドではない
・基本、税務署の空いている時間のみ(繁忙期以外の土日は不可)

といったデメリットがあります。

税理士の税務相談は

一方で、税理士の「税務相談」はこういった特徴があります。

・基本は有料(一番のデメリット)
・税理士8万人の中から探さなくてはならない
・税金の計算をサポートするのがメインの仕事
・当然ながら、オーダーメイド
(税金が下がる要素があれば追求しますし、間違いがあれば訂正します)
・場合によっては、申告そのものを依頼することも可能(本業に専念できる)
・合理的に税金を下げるアドバイスを受けることができる(料金以上のメリットがある場合も)
・税理士で対応できないことでも、道筋を作ってくれる(司法書士を紹介してくれるなど)
・場合によっては、土日や夜間に対応してくれる場合も(事務所によります)